- 良好な2年間に渡るIZERVAY投与データの添付文書への追加を目指す -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、地図状萎縮(Geographic Atrophy:GA)を伴う加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration:AMD)の治療剤のIZERVAY(一般名:avacincaptad pegol、以下「ACP」)硝子体内注射液について3月27日(現地時間)、米国食品医薬品局(FDA)から、良好な2年間に渡るIZERVAYの投与データの添付文書への追加に関する一部変更承認申請(supplemental New Drug Application:sNDA)を受理した旨の通知を受領しました。FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)は2024年11月19日と定められました。本sNDAは、投与開始後2年まで、ACPを毎月1回投与した群と2カ月に1回投与した群の有効性と安全性を評価した第III相GATHER2試験の結果に基づいています。

 GATHER2試験では、偽処置対照群と比較して、ACPの投与群ではGAを伴うAMD患者のGAの進行速度を2年間に渡って抑制し続けました。ACPによるGA治療効果は、投与後6カ月より観察され、2年間経時的に増加し続け、2年間の治療効果は1年間の治療効果と比較して2倍以上でした。

 GATHER2試験において、ACPは2年間に渡って良好な忍容性を示し、重篤でない眼内炎症(intraocular inflammation:IOI)および感染性眼内炎がそれぞれ1例発生し、虚血性神経障害または網膜血管炎を含む重篤なIOIは見られませんでした。2年間で、脈絡膜新生血管の発生率はACP投与群で11.6%であり、偽処置対照群(9%)と比較して、わずかな増加が見られました。

 IZERVAYは、GAに伴うAMDの治療薬として、FDAから2023年8月4日(現地時間)に承認を取得しており、欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)が販売承認申請の審査中です。

 米国メディケア・メディケイドサービスセンターが2024年4月1日(現地時間)、IZERVAYへのJ-Codeの適用を開始します。

 アステラス製薬は、失明リスクの高い網膜疾患に苦しむ世界中の患者さんのアンメットメディカルニーズを満たす新たな治療選択肢を提供していきます。

 本件によるアステラス製薬の通期(2024年3月期)連結業績への影響は織り込み済みです。

以上

IZERVAY(avacincaptad pegol:ACP)について
米国におけるIZERVAYの適応症は、GAを伴うAMDです。この適応症に対して唯一承認されている補体因子C5阻害剤です。

地図状萎縮(Geographic Atrophy: GA)を伴う加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration: AMD)について
加齢黄斑変性(AMD)は、高齢者における中等度から重度の中心視力低下の主な原因であり、患者さんの大半は両目を侵されています。黄斑は網膜の中心部にあるわずかな領域で、中心視力をつかさどっています。AMD が進行すると、黄斑部の網膜色素上皮細胞とその下部にある血管が失われ、網膜組織が著しく薄くなったり、萎縮したりします。地図状萎縮(GA)を伴うAMDは、患者さんの視力を不可逆的に低下させます。

GATHER2試験について
GATHER2試験は無作為化二重盲検偽処置対照多施設共同の第III相試験で、GAを伴うAMD患者448人が組み入れられ、ACPを硝子体内投与した場合の安全性と有効性を評価しました。ACPは投与後12カ月時点において、主要評価項目を達成しました。最初の12カ月間は、毎月1回ACPを投与される群と偽処置対照群に無作為に割り付けられました。投与後12カ月以降、ACP投与群は毎月1回ACPを投与される群(n=96)と2カ月に1回ACPを投与される群に再割り付けされました(n=93)。偽処置対照群は2年目も偽処置を受け続けました(n=203)。IZERVAYは、非盲検延長試験で評価が継続中です。

アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、世界70カ国以上で事業活動を展開している製薬企業です。最先端のバイオロジーやモダリティ/テクノロジーの組み合わせを駆使し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品の創出に取り組んでいます(Focus Areaアプローチ)。さらに、医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベースに、最先端の医療技術と異分野のパートナーの技術を融合した製品やサービス(Rx+®)の創出にも挑戦しています。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えていきます。アステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧ください。

注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。

 

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