アステラスは、さまざまな国における保健医療へのアクセスの課題解決に取り組んでおり、外部パートナーとの協働による保健医療システムの強化やヘルスリテラシーの向上にも力を入れています。
ブラジルでは、胃がんは主な死因のひとつであり、ヘルスケアリテラシーの向上による早期からの治療介入が、医療へのアクセスの課題となっています。また、広い国土を持つブラジルでは都市部と農村部における医療格差の拡大も大きな社会問題となっています。これらのヘルスケアリテラシーの向上と地域間格差の是正がブラジルの医療へのアクセス改善に必要不可欠です。
この課題に取り組むため、アステラスはブラジルの現地スタートアップ企業Pixitと協業し、仮想現実空間「Astellas Healthcare E-city」を開発しました。
Astellas Healthcare E-cityは2023年にサービスを開始し、現地の専門医の協力を得ながら、胃がんの早期診断と予防に関する教育コンテンツを仮想現実空間上で提供しています。インターネットに接続できる環境であれば誰でもこのプラットフォームと教育コンテンツにアクセスできるため、ブラジルにおけるヘルスケアリテラシー向上の地域間格差を解消し、公平性の向上に貢献しています。また、このプラットフォームは胃がんと共に生きる人々のつながりを促進し、コミュニティを構築します。胃がんに関する知識を深め、コミュニケーションを促進し、利用者のつながりを強化することで、病気の早期発見につながり、医療費の削減や健康状態の改善に貢献できる可能性があります。
この取り組みの拡大として、私たちは2024年に2つ目のコンテンツを立ち上げ、ブラジルの方々を対象に、閉経に伴う血管運動神経症状(顔のほてり・のぼせ等)に関する情報や各種サポートの提供を開始しました。
今後もこの仮想現実空間を活用し、ヘルスケア関連のさらなるアプリケーションを導入する機会を模索してまいります。
アステラスはこのAstellas Healthcare E-cityを通じて、ブラジル国民のさらなる医療リテラシーの向上に貢献できると考えています。