私たちは、生命と自然の輝きに彩られた地球を守ります。
アステラスは、企業価値の持続的向上を使命とし、企業価値向上のため、患者さん、株主、社員、環境・社会など、すべてのステークホルダーから選ばれ、信頼されることを目指しています。企業行動憲章の一部にはEHS (Environment, Health & Safety) に関する項目「社員の人権・人格・個性を尊重するとともに、社内の多様性を指向し、安全で働きがいのある職場環境を確保する」「企業活動と地球環境の調和は経営の必須条件であることを強く認識し、地球環境の改善のために主体的に行動する」が掲げられており、EHSに関しても高い倫理観に基づいた行動が求められています。環境ページおよび社員のページ(安全衛生)では、EHSを通した企業価値の持続的向上のための取り組みについて情報開示を行います。
メッセージ
アステラスは事業活動および関連する取り組みを通じて社会の持続性の発展に貢献しています。サステナビリティ向上の取り組み強化はアステラスの戦略目標の一つとして経営計画2021 で新たに設定されて以降、各部門が他部門と協調しながら環境をテーマに考え実行に移すサイクルが動き始めています。
2021年度から、植物由来の原料から作るバイオマスプラスチックを採用した錠剤包装容器であるブリスターシートの利用が日本向け一部製品で始まりました。ブリスターシートへのバイオマスプラスチックの採用は世界初であり、その実現に向けたオープンイノベーションが評価され、2023年2月には日本オープンイノベーション大賞および環境大臣賞(内閣府主催)を受賞しました。
気候変動対策の取り組みの進捗では、環境行動計画で策定した温室効果ガス排出量削減目標の見直しを行い、SBTイニシアチブより妥当性評価を受けた結果を2023年1月に公開しました。5年ごとに求められる見直しを1年前倒しで行い、2℃目標(パリ協定)をもとに策定された削減目標を変更しました。新しい削減目標はパリ協定における1.5℃目標(スコープ1+2)およびwell-below2℃目標(スコープ3)を達成するための科学的根拠に基づいた目標として認められました。また、事業を通じて排出される温室効果ガスを2050年までに実質ゼロにすることを目指す方針を2023年2月に決定しています。
社会の一員であるアステラスは、持続可能な社会の実現に向け、温室効果ガス排出削減の活動のみならず、環境のサステナビリティ向上と、より透明性の高い情報の開示を継続していきます。
代表取締役社長
Chief Executive Officer (CEO)
岡村 直樹
アステラスと環境の関わり(2022年度実績)
アステラスでは研究・生産・営業・流通全般を通して、下記のように環境とかかわっています。
直接的な関わり
INPUT | OUTPUT | ||
---|---|---|---|
エネルギー *1 | GHG排出 *1 | ||
電気 | 227,486 MWh (再エネ由来分 95,008 MWh) |
スコープ1 *4 |
61,171 トン |
都市ガス | 19,331 千m3 | スコープ2 | 56,473 トン |
LPG | 1,002 トン | 大気汚染物質 | |
LNG | 748 トン | NOx *5 | 18 トン |
灯油 | 22 kL | VOC *5 | 23 トン |
軽油 | 1,561 kL | 水質汚濁物質 *5 | |
ガソリン | 3,776 kL | BOD | 9 トン |
購入熱(温水・冷水) | 4,330 GJ | COD | 19 トン |
購入熱(蒸気) | 21,802 GJ | 排水 *2 | |
その他再生可能エネルギー | 45,447 GJ | 排水量 | 6,498 千m3 |
資源 | 廃棄物 | ||
水 *2 | 6,868 千m3 | 発生量 *2 | 13,566トン |
原材料及び消耗品(重量把握分)*3 | 4,169 トン | 最終処分量 *3 | 55トン |
原材料及び消耗品(体積把握分)*3 | 354,100 kL |
*1 アステラスの全事業拠点
*2 日本の全事業拠点および海外の生産、研究拠点。なお、海外事業所の排水量は、取水量と同値としています。
*3 日本の全事業拠点
*4 エネルギー起源CO2以外の温室効果ガス排出量は含まれていません。生産拠点(グローバル)および研究拠点(日本)から排出されたフロン類のCO2換算量は2,304トンでした。
*5 日本の生産、研究拠点
上流のスコープ3排出量 | ||
---|---|---|
カテゴリ | GHG排出量 | |
1 | 購入した製品・サービス | 219,559トン |
2 | 資本財 | 168,011トン |
3 | スコープ1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 | 30,096トン |
4 | 輸送、配送(上流) | 16,528トン |
5 | 事業から出る廃棄物 | 1,281トン |
6 | 出張(飛行機利用分) | 6,940トン |
7 | 雇用者の通勤 | 2,119トン |
8 | リース資産(上流) | 算定対象外 |
下流のスコープ3排出量 | ||
カテゴリ | GHG排出量 | |
9 | 輸送・配送(下流) | 算定対象外 |
10 | 販売した製品の加工 | 算定対象外 |
11 | 販売した製品の使用 | 該当なし |
12 | 販売した製品の廃棄 | 424トン |
13 | リース資産(下流) | 48トン *1 |
14 | フランチャイズ | 算定対象外 |
15 | 投資 | 算定対象外 |
*1 会社施設の一部を他社にリースしています。
スコープ3 カテゴリー2の算定で一部旧来の算定方法を適用していたため、再算定を実施しました。(詳細は、スコープ3排出量(3年分)をご参照ください。)
バリューチェーン全体でのGHG排出 
アステラスの活動に伴うGHG排出は、グローバルで563千トンとなりました。ほぼすべての施設、営業車両の利用に伴うGHG排出を把握しています。
スコープ3 カテゴリー2の算定で一部旧来の算定方法を適用していたため、再算定を実施しました。(詳細は、スコープ3排出量(3年分)をご参照ください。)
スコープ1、2のほかに、継続してスコープ3の把握拡大に努めており、2022年度より新たに海外工場を含めた購入した製品・サービスに伴うGHG排出量(カテゴリ1)、アステラスが荷主となる日本以外の拠点の製品等の輸送に伴うGHG排出量(カテゴリ4)の開示をはじめました。