製品が環境に及ぼす影響

温室効果ガスの排出

アステラスではハイドロフルオロカーボン(HFC)を充填剤に使用している製品はありません。

容器包装リサイクルの取り組み

アステラスの製品は、医療機関を通じて患者さんに処方され、使用されたあとの包装材料が病院、薬局、一般家庭から廃棄されます。一般家庭からは主に錠剤やカプセルに使用されるブリスター包装(プラスチック)が廃棄されます。病院、薬局からはブリスター包装に加えて、ボトルやチューブなどのプラスチック類や金属、注射剤に使用されるガラス、個装ケースやダンボールなどの紙類が廃棄されます。

医薬品の包装には、製品の安定性の保持や医薬品医療機器等法など各国法規で定められた事項の記載などの機能が必要です。アステラスではこれらに加え、環境に配慮した材質の選択や、廃棄の際にリサイクルを促す材質表示などの取り組みを行っています。取り組みの一つとして、ブリスターシートに植物由来の原料から作るバイオマスプラスチックの採用を開始しました。本ブリスターシートは、バイオマスプラスチックであるサトウキビ由来のポリエチレンを原料の50%に使用しており、環境に優しい包装です。ブリスターシートには高い錠剤保護機能およびユーザビリティ(使いやすさ)が求められますが、長年にわたり培ってきた包装技術を駆使することで、これらの要件を満たしつつ大量生産が可能なブリスターシートの製造を実現しました。2021年度から、植物由来の原料から作ったブリスターシートの利用が日本向け一部製品で始まりました。

日本では、家庭から廃棄される容器包装のリサイクルを進めるため、製品の販売者が容器包装リサイクル法(容器包装に関わる分別収集および再商品化の促進等に関する法律)に従い、廃棄物のリサイクル費用を負担しています。2023年度に家庭から排出されるプラスチック、紙容器の合計量の見積りは218トンindependent limited assuranceとなり、リサイクル費用の申込金額は822万円independent limited assuranceとなりました。

プラスチックのリサイクル量の情報開示

アステラスでは各種製品にプラスチックを使用しているほか、事業活動で発生するプラスチック廃棄物の取り扱いを環境課題として認識し、プラスチックの資源循環に努めています。日本では、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が2022年4月に施行されました。2023年度に日本国内で排出されたプラスチック廃棄物は230トンでした。プラスチック資源の利用の抑制やリサイクル率の向上などを通じ、日本国内で発生するプラスチック廃棄物発生量を250トン未満にする取り組みを進めています。

Package for recycle