アステラスでは、地域環境汚染予防活動を推進しています。大気・水質における主要な環境管理項目について、法規制や協定値よりも厳しい自主管理値を設定し管理しています。また、化学物質の大気排出量の自主的な削減活動を推進しています。
大気汚染
VOC排出量の削減
アステラスは、生産や研究で使用する溶媒類に起因するVOC排出量の削減に自主的な数値目標を設定し、排出削減に取り組んでいます。また、化学物質による環境汚染、労働災害、健康被害を未然に防止する手段として、リスクの高い化学物質を使用しない製造方法の開発など、社員や地域社会、さらには地球環境への影響を可能な限り少なくする努力を継続しています。
NOx排出量の削減
NOx(窒素酸化物)の大気排出量の削減のため、アステラスでは気体燃料(都市ガス、LNG、LPG)を使用するボイラーを導入しています。日本の全事業拠点からのNOx排出量は、下表の通りです。2023年度の日本以外の生産拠点からのNOx排出量は、8トンでした。
なお、重油を燃料とする機器利用はないことから、SOx(硫黄酸化物)の排出はありません。
排出量の推移
物質 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
VOC | 28 | 22 | 21 | 23 | 22 |
NOx | 16 | 21 | 17 | 18 | 15 |
VOC:日本の生産拠点、研究拠点
NOx:日本の全事業拠点
VOC排出量は、環境省の通知で示されているVOC100種※を基に集計。
主な集計対象物質には、イソプロピルアルコール、エタノール等が含まれています。
※「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行について(通知)」(平成17年6月17日 環管大発第050617001号)別紙1参照。
日本以外の生産拠点からのNOx排出量は、国ごとに排ガス計測方法が異なるため保証対象としていません。
水質汚濁
アステラスは、水環境への環境負荷の大きさを日本はBOD負荷量、海外はCOD負荷量として把握し情報公開しています。日本のBOD負荷量は7トンとなり、前年度より20%減少しました。日本以外のCOD負荷量は32トンとなり、前年度より7%増加しました。
製造工程から水環境中に排出された化学物質は生態系に悪影響を与える可能性があるため、環境中への排出量を可能な限り低減する手段を研究・開発の段階から検討しています。また、自社で創製する将来の医薬品候補物質については自然界での分解の容易性(生分解性)を評価するなど、医薬品が生態系に及ぼす影響を確認しています。
BOD負荷量の推移
物質 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
BOD | 8 | 9 | 9 | 9 | 7 |
公共河川 | 7 | 8 | 8 | 6 | 5 |
下水道 | 1 | 1 | 1 | 3 | 2 |
対象:日本の生産拠点、研究拠点
排水量の推移
放流先 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
排水量 | 7,061 | 7,038 | 6,810 | 6,298 | 6,019 |
公共河川 | 6,836 | 6,835 | 6,610 | 6,108 | 5,834 |
下水道 | 225 | 203 | 200 | 190 | 185 |
対象:日本の全事業拠点