汚染予防に向けた取り組み

アステラスでは、地域環境汚染予防活動を推進しています。大気・水質における主要な環境管理項目について、法規制や協定値よりも厳しい自主管理値を設定し管理しています。また、化学物質の大気排出量の自主的な削減活動を推進しています。

大気汚染

VOC排出量の削減

アステラスは、生産や研究で使用する溶媒類に起因するVOC排出量の削減に自主的な数値目標を設定し、排出削減に取り組んでいます。また、化学物質による環境汚染、労働災害、健康被害を未然に防止する手段として、リスクの高い化学物質を使用しない製造方法の開発など、社員や地域社会、さらには地球環境への影響を可能な限り少なくする努力を継続します。

NOx排出量の削減

NOx(窒素酸化物)の大気排出量の削減のため、アステラスでは気体燃料(都市ガス、LNG、LPG)を使用するボイラーを導入しています。日本の全事業拠点からのNOx排出量は、下表の通りです。2021年度の日本以外の生産拠点からのNOx排出量は、6トンでした。
なお、重油を燃料とする機器利用はないことから、SOx(硫黄酸化物)の排出はありません。

排出量の推移independent limited assurance

(単位:トン)
物質 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
VOC 34 44 28 22 21
NOx 21 21 16 21 17

VOC:日本の工場、研究施設
NOx:日本の全事業拠点(営業所を除く)。
算定に用いる基礎データの適用の誤りがあったため、2017年度まで遡って修正(修正幅は平均3%)を行いました。

 

水質汚濁

アステラスは、水環境への環境負荷の大きさを日本はBOD負荷量、海外はCOD負荷量として把握し情報公開しています。日本のBOD負荷量は9トンとなり、前年度と同等でした。日本以外のCOD負荷量は29トンとなり、前年度より若干減少しました。

製造工程から水環境中に排出された化学物質は生態系に悪影響を与える可能性があるため、環境中への排出量を可能な限り低減する手段を研究・開発の段階から検討しています。また、自社で創製する将来の医薬品候補物質については自然界での分解の容易性(生分解性)を評価するなど、医薬品が生態系に及ぼす影響を確認しています。なお、処理後の排水を河川放流している事業所を対象に、2015年度から生物応答を利用した排水管理手法による評価を毎年実施し、生態系に大きな影響を与える可能性が低いことを確認しています。

BOD負荷量の推移independent limited assurance

(単位:トン)
物質 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
BOD 12 10 8 9 9
公共河川 9 8 7 8 8
下水道 3 2 1 1 1

対象:日本の工場、研究施設

排水量の推移independent limited assurance

(単位:千m3
放流先 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
排水量 8,293 8,058 7,061 7,038 6,810
公共河川 8,066 7,820 6,836 6,835 6,610
下水道 227 238 225 203 200

対象:日本の全事業拠点(営業所を除く)