免疫ホメオスタシス

アプローチ

Primary Focus Candidate「免疫ホメオスタシス」は、免疫関連疾患で苦しむ患者さんに、治癒につながる治療法を提供することを目標としています。

現在の治療法は主にステロイドなど免疫反応全体を抑制する対症療法であり、副作用や感染症リスクを高めるなどの課題があります。また、多くの自己免疫疾患は慢性疾患であり、治療やコントロールが難しく、未だ治癒につながるような治療法はありません。病気の原因となっている免疫反応だけを特異的に抑えることができれば、より安全かつ有効な治療法になると考えられます。

免疫ホメオスタシスは、「病原体に対する免疫原性」と「自己に対する免疫寛容」間のバランスを維持する体内の調節メカニズムです。間葉系幹細胞や免疫寛容誘導性抗原提示細胞、制御性T細胞などの免疫調節細胞が、免疫ホメオスタシスの維持に重要な役割を果たすことが知られています。私たちは、生体が持っているホメオスタシス維持のメカニズムを利用して、自己免疫疾患の原因である免疫バランスの異常を回復させる革新的な治療法の開発を目指しています。

アステラスはこれまで、移植・免疫領域を重点疾患領域として、プログラフなど様々な免疫制御薬の研究開発を進めてきました。また、アステラスは現在、細胞医療に関するケイパビリティの獲得および開発に取り組んでいます。これまでに培ってきた免疫領域における研究開発の経験と細胞医療のケイパビリティを活かして、私たちは免疫調節細胞を用いた新しい細胞治療の開発を行っています。さらに、社外パートナーと協力して、免疫調節細胞を体内で誘導する革新的技術の探索も行っています。

アプローチ 画像

 

パイプライン

パイプライン

 

アステラスが外部パートナーに期待するアセット、ケイパビリティおよび人材

私たちは、自己免疫疾患の治療法となる可能性がある革新的なモダリティプラットフォームを探索しています。私たちは、あらゆる患者さんに適用可能な「既製品」ともいえる免疫調節細胞医療の開発を目指しており、外部パートナーとの協働を通じて私たちのケイパビリティを最大化することを望んでいます。

【アセット・ケイパビリティ】

  • 新規の免疫調節細胞医療技術
  • 細胞の治療効果や適用可能性を拡大する新たな技術
  • 体内の免疫調節細胞を誘導できる新しいモダリティ(特に、病因抗原が不明な自己免疫疾患にも適用可能なもの)

【人材】 

細胞医療における研究、開発、薬事、製造などの経験を有する優秀な人材を求めています。

 

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Primary Focus候補リードからのメッセージ

部長 博士(医学)
古川 重忠

疾患特異的な免疫制御は難治性免疫疾患の治癒につながる究極のゴールです。私たちはこのゴールの実現のため、研究、開発、生産、マーケティング、ポートフォリオ戦略の代表者からなる、部門横断的なチームを結成し、新たなモダリティ/テクノロジーの開発に注力しています。一方で、革新的な技術を開発するためには、外部パートナーとの協働が不可欠です。私たちは、免疫関連疾患に苦しむ患者さんの治癒につながる治療法を一日でも早くお届けするために、積極的にオープンイノベーションを推進していきます。

 

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