アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は7月13日(現地時間)、Claudin 18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんの治療薬として開発中のゾルベツキシマブについて、欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)から販売承認申請を受理した旨の通知を受領しました。承認された場合、欧州でファーストインクラスの抗Claudin 18.2モノクローナル抗体となる可能性があります。
今回の承認申請は、第III相SPOTLIGHT試験およびGLOW試験の結果に基づいています。SPOTLIGHT試験では、ゾルベツキシマブ+mFOLFOX6療法(オキサリプラチン、ホリナートおよびフルオロウラシルを組み合わせた療法)群とプラセボ+mFOLFOX6療法群を比較しました。GLOW試験では、ゾルベツキシマブ+CAPOX療法(カペシタビンとオキサリプラチンを組み合わせた療法)群と、プラセボ+CAPOX療法群を比較しました。
SPOTLIGHT試験およびGLOW試験において、スクリーニングされた患者の約38%が、免疫組織化学染色において腫瘍細胞の75%以上で中等度から強度の染色強度を示し、Claudin 18.2陽性と判定されました*1,2。
胃がんは、2020年に欧州で新たに診断されたがんの3.1%を占め、約136,000人が新たに胃がんと診断されました*3。欧州における胃がん患者の平均5年生存率は、全ステージで26%です*4。
今回の承認申請に関するEMAの欧州医薬品委員会(Committee for Medicinal Products for Human Use:CHMP)による販売承認勧告と、欧州委員会(European Commission:EC)による承認可否判断は2024年を見込んでいます。
アステラス製薬は、アンメットメディカルニーズの高い胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんに苦しむ患者さんに新たな治療選択肢を提供することを目指しています。
本件によるアステラス製薬の通期(2024年3月期)連結業績への影響は織り込み済みです。
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