- 疾患の進行または死亡のリスクを31.3%低減 –
- Claudin 18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がん
および食道胃接合部腺がんの一次治療薬として評価 -
- 本試験および第III相SPOTLIGHT試験に基づきグローバルで申請予定 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、Claudin 18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんの一次治療薬として開発中であるゾルベツキシマブについて、ゾルベツキシマブとCAPOX療法(カペシタビンとオキサリプラチンを組み合わせた療法)の併用療法の有効性と安全性を評価する第III相GLOW試験の詳細データを発表します。

 データは、3月の米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology (ASCO))Plenary Seriesにおいて、GLOW試験の治験責任医師である、コーネル大学Weill Cornell Medicine腫瘍内科医、消化器腫瘍学プログラムディレクターのManish A. Shah氏によって発表されます(米国太平洋時間3月22日午後4時)。

 ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群(ゾルベツキシマブ群)は、プラセボ+CAPOX療法群(プラセボ群)と比較して、無増悪生存期間(Progression-Free Survival: PFS)において統計学的に有意な延長を示しました。ゾルベツキシマブ群は、プラセボ群と比較して、疾患の進行または死亡のリスクが31.3%減少(n=507、ハザード比0.687、95%信頼区間0.544-0.866、P=0.0007)し、GLOW試験の主要評価項目を達成しました。PFSの中央値は、ゾルベツキシマブ群で8.21カ月(95%信頼区間7.46-8.84)、プラセボ群で6.80カ月(95%信頼区間6.14-8.08)でした。

 また、ゾルベツキシマブ群は、主な副次評価項目である全生存期間(Overall Survival: OS)においても統計学的に有意な延長を示し、死亡のリスクが22.9%低下しました(ハザード比0.771、95%信頼区間0.615-0.965、P=0.0118)。OSの中央値は、ゾルベツキシマブ群で14.39カ月(95%信頼区間12.29-16.49)、プラセボ群で12.16カ月(95%信頼区間10.28-13.67)でした。

 重篤な治験薬投与下の有害事象(Treatment Emergent Adverse Events: TEAE)の発現割合は両群間で類似しており(ゾルベツキシマブ群47.2%に対してプラセボ群49.8%)、これまでの試験と一致していました1。ゾルベツキシマブ群において最も発現頻度の高かったTEAEは、悪心(68.5%対50.2%)、嘔吐(66.1%対30.9%)、食欲減退(41.3%対33.7%)でした。

 GLOW試験およびSPOTLIGHT試験において、スクリーニングされた患者の約38%が、免疫組織化学染色において腫瘍細胞の75%以上で中等度から強度の染色強度を示す、Claudin 18.2陽性のがんでした2

 今後、GLOW試験およびSPOTLIGHT試験の結果に基づき、グローバルで規制当局への申請を行う予定です。ゾルベツキシマブは、承認された場合、ファーストインクラスの抗Claudin18.2モノクローナル抗体となる可能性があります。アステラス製薬は、患者さんに新たな治療選択肢を提供することで、アンメットメディカルニーズの高い胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんの治療に貢献していきます。

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