アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、高リン血症治療剤「キックリンカプセル250mg」(一般名:ビキサロマー、以下「キックリンカプセル」)の追加剤形として承認申請していた「キックリン顆粒86.2%」(開発コード:ASP1585、以下「キックリン顆粒」)について、2016年9月21日付で、日本での慢性腎臓病患者における高リン血症の改善の効能・効果で製造販売承認を取得しましたのでお知らせします。患者さんの服薬時の利便性向上が期待できるキックリン顆粒を日本市場に投入することにより、高リン血症治療に一層貢献できることを期待しています。

 腎機能が低下した慢性腎臓病患者では、腎臓からリンが十分に排泄されなくなるため、体内にリンが蓄積して高リン血症を発症します。高リン血症が持続すると、骨の痛みや骨折しやすいなどの症状を特徴とする腎性骨症や、心血管系組織の石灰化による虚血性心疾患のリスクが高くなることが知られており、血清リン濃度を適正値に維持することは極めて重要とされています。ビキサロマーはアミン機能性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合し体内へのリン酸吸収を阻害することにより、血清リン濃度を低下させることが期待できます。

 ビキサロマーは、米国Ilypsa, Inc.(現Amgen Inc.子会社)が創製し、2006年4月に同社と日本における独占的開発・販売に関するライセンス契約を締結し、アステラス製薬が日本での開発を手掛けていました。なお、キックリンカプセルはアステラス製薬が販売し、アステラス製薬と株式会社三和化学研究所で共同販促を実施しています。

 アステラス製薬は、日本において、透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の改善の効能・効果で、キックリンカプセルを2012年6月26日に発売しました。また、2016年2月29日に保存期慢性腎臓病患者における高リン血症の改善の効能・効果追加の承認を取得しています。

 なお、今回の承認に伴う当期(2017年3月期)業績への影響はありません。

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