アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(顔のほてり・のぼせ等(ホットフラッシュ):Vasomotor Symptoms、以下「VMS」)の治療薬として開発中のVEOZAHTM(一般名:fezolinetant) 1日1回45 mgについて、米国食品医薬品局(FDA)から5月12日(現地時間)に承認を取得しました1。VEOZAHは、閉経に伴うVMSに対する初めての非ホルモンのニューロキニン3受容体拮抗薬です。

 ホットフラッシュや寝汗を特徴とするVMSは、閉経に伴う一般的な症状です2,3。VMSは、閉経に伴う症状の中で、女性の治療ニーズが最も高いものです4。米国では、閉経への移行中または移行後に女性の約60%~80%がこれらの症状を経験しています5,6,7。VMSは、女性の日常生活と全般的な生活の質(Quality of Life: QOL)に対し、大きな影響を与える可能性があります2

 閉経前は、エストロゲン(卵巣から分泌されるホルモン)と脳内物質のニューロキニンB(NKB)がバランスをとり、脳の体温調節中枢を制御しています。閉経期になると、エストロゲンが減少し、このバランスが崩れることで、VMSを引き起こします。VEOZAHは、NKBをブロックして、脳の体温調節中枢のニューロン活動を緩和し、ホットフラッシュの頻度と重症度を軽減します。

 今回の承認取得は、VMSを有する女性3,000人以上を対象に、米国、カナダおよび欧州で行った第III相BRIGHT SKYTMプログラムの試験結果に基づいています。同プログラムは、有効性と安全性を検証する第III相ピボタル試験であるSKYLIGHT 1TMおよびSKYLIGHT 2TM試験と、長期(52週間)安全性を評価するSKYLIGHT 4TM試験で構成されています。また、fezolinetantは、欧州やオーストラリアで承認申請中です。

 アステラス製薬は、非ホルモン療法という新たな治療選択肢を提供することでQOLに大きな影響を及ぼすVMSを有する患者さんのアンメットメディカルニーズに貢献していきます。

 本件によるアステラス製薬の業績への影響は、通期(2024年3月期)連結業績予想に織り込み済みです。

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