-アステラス製薬とWelldoc社が共同で製品化を目指すBlueStar®を
ロシュＤＣジャパンの血糖自己測定器アキュチェックガイドMeとの
組合せ医療機器として2023年度中に日本で臨床試験開始予定-
アステラス製薬株式会社（本社：東京、代表取締役社長CEO：安川 健司、以下「アステラス製薬」）はロシュＤＣジャパン株式会社（本社：東京、代表取締役社長：服部 記子、以下「ロシュＤＣジャパン」）と、ロシュＤＣジャパンの世界中で高評価を得ている高精度の血糖自己測定器アキュチェックガイドMeとBlueStar®*1を組合せ医療機器*2として日本で開発・商業化するための契約（以下「本契約」）を締結しました。BlueStar®は、Welldoc, Inc.（本社：米国メリーランド州、以下「Welldoc社」）が糖尿病患者を対象に開発したデジタルヘルス製品として米国食品医薬品局（FDA）から認証を取得し、米国とカナダですでに販売されています。アステラス製薬はWelldoc社と共同で日本においてBlueStar®の製品化を進めています。今後、血糖自己測定器との組合せ医療機器として薬事承認・保険償還を目指します。
ロシュDCジャパンの血糖自己測定器アキュチェックガイドMe（右）と
Welldoc社のBlueStar®（アプリ）のイメージ
日本で製品化を進めている組合せ医療機器では、ロシュＤＣジャパンの血糖自己測定器アキュチェックガイドMeで取得した血糖値データをWelldoc社のBlueStar®（アプリ）で記録、保存、転送したり、糖尿病患者さんの服薬、食事、運動などを追跡したりすることにより、疾患管理をサポートできることが期待されています。また、AIを活用して設計した独自のアルゴリズムによってパーソナライズされた助言を提供することで、患者さんの自己管理を支援することが期待され、時間をかけてより良い習慣を築き上げることを目指しています。アステラス製薬は、2023年度中に開始予定の組合せ医療機器の臨床試験を担当します。
日本において、糖尿病有病者、糖尿病予備軍はいずれも約1,000万人と推計され1、高いアンメットメディカルニーズが存在します。既存治療に加え、患者さんと医療従事者を支援する、デジタルを活用した新たなソリューションの開発が盛んになっています。
アステラス製薬の代表取締役副社長経営戦略担当である岡村直樹は、「私たちは経営計画2021において、『Rx+®ビジネスの進展』を戦略目標の一つに掲げています。BlueStar®に関するWelldoc社との提携を、ロシュＤＣジャパンへ広げ、血糖自己測定器を組み合わせ、新たな知見を得ることで患者さんへより大きな『価値』を届けられることを期待しています」と述べています。
ロシュＤＣジャパンの代表取締役社長である服部記子は、「私たちは、アステラス製薬と力を合わせ、糖尿病とともに生きるより多くの方々に真の安心をもたらすため、コネクテッドデバイスやデジタル製品を通じて、糖尿病のマネジメントに革新を起こします。また、データに基づいた糖尿病の管理を可能にすることによりユーザーにとっての真の価値を創造し、臨床開発から薬事承認、保険償還に至るまでのプロセスをサポートします」と述べています。
Welldoc社のCEOであるKevin McRaithは、「BlueStarは、糖尿病患者さんが自らの健康を管理し、病状に伴う複雑さと向き合い、ケアチームとつながることを支援します。Welldocは、包括的で拡張性のあるデジタルヘルスソリューションで、慢性疾患を抱える人々に新たな可能性をもたらそうとしています。アステラス製薬とのパートナーシップにより、アジアのより多くの人々に糖尿病の新しい標準治療提供を目指せることを誇りに思います」と述べています。
アステラス製薬とロシュDCジャパン、およびWelldoc社は、この組合せ医療機器の開発を日本で進めることによって新たな治療選択肢の提供を目指し、糖尿病で苦しむ患者さんへ貢献していきます。
*1: BlueStar®：糖尿病患者を対象とした疾患自己管理支援のためのデジタルヘルス製品です。Welldoc社が2010年に医療機器として米国食品医薬品局（FDA）から510(k)認証を取得して以降、6つの追加認証を取得しており、現在、米国とカナダで販売されています。アステラス製薬は、日本および一部のアジア地域においてWelldoc社と共同でBlueStar®を開発および商業化する権利を有しています。
*2：組合せ医療機器：診断や治療などに必要な医療機器を組み合わせた状態で、薬事手続きがなされているもの
