アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、急性骨髄性白血病(AML: acute myeloid leukemia)治療薬として開発を進めているFLT3(FMS-like tyrosine kinase 3)阻害剤ギルテリチニブについて、本日、FLT3遺伝子内縦列重複(ITD: Internal Tandem Duplication)変異陽性(FLT3-ITD)AML患者を対象とした造血幹細胞移植(HSCT: hematopoietic stem cell transplant)後の維持療法としての評価を行う第III相MORPHO試験でトップライン結果が得られたことをお知らせします。本試験では、プラセボ群と比較してギルテリチニブ群は無再発生存期間(RFS: relapse-free survival)において、主要評価項目を達成しませんでした。本試験は、Blood and Marrow Transplant Clinical Trials Network(BMT CTN)と共同で実施されました。

 MORPHO試験は、寛解導入療法後に寛解したFLT3-ITD変異陽性のAML患者356名を対象とする無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同試験で、造血幹細胞移植後2年間にわたる維持療法においてギルテリチニブとプラセボの比較を行いました。最も発現頻度の高かった治験薬投与下の有害事象(TEAE: treatment-emergent adverse events)は好中球減少、下痢および悪心であり、ギルテリチニブの他の臨床試験結果とおおむね一致していました。詳細な結果は、今後、論文および学会で発表する予定です。なお、主要解析においてRFSに統計学的有意差がみられなかったため、治験実施計画書に基づき、フォローアップを含む本試験は中止されます。

 ギルテリチニブは、米国、日本、中国および欧州の一部の国で、再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AMLの成人患者の治療剤XOSPATA®(日本での製品名:ゾスパタ®錠40mg)として販売されています。

 本件によるアステラス製薬の通期(2023年3月期)連結業績への影響はありません。

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