- エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブ併用群で客観的奏効率64.5% -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、Seagen Inc.(以下、「Seagen社」)と共同で開発を進めている抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate: ADC)であるPADCEV®(一般名:エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))について、第Ib/II相EV-103試験(KEYNOTE-869試験)のコホートKの結果が、2022年欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology Cancer Congress: ESMO)のlate-breaking abstractで発表されたことをお知らせします(抄録番号 #LBA73)。

 EV-103試験コホートKは、切除不能な局所進行性または転移性尿路上皮がんで、シスプラチン不適応の患者における一次治療として、PADCEV®とMerck & Co., Inc.(以下「Merck社」)のPD-1阻害剤Keytruda®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))*との併用療法およびPADCEV®単剤療法を評価したものです。

 エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用群(n=76)では、コホートKの主要評価項目である盲検下独立中央評価(BICR)により確認されたRECIST 1.1に基づく客観的奏効率(ORR)は64.5%(95%信頼区間[CI]: 52.7 – 75.1)でした。完全奏効は10.5%、部分奏効は53.9%の被験者で認められました。BICRによる奏効期間(DOR)の中央値には到達しませんでした(95% CI: 10.25カ月, 未到達)。グレードを問わず治療に関連する有害事象(TRAE)は、皮膚反応(67.1%)、末梢性ニューロパチー(60.5%)、眼障害(ドライアイ、霧視、角膜障害)(26.3%)、高血糖(14.5%)、注入に伴う反応(3.9%)でした。ペムブロリズマブの有害事象は、重度の皮膚反応を除いて、これまでに報告された単剤療法のデータと一致していました。全体として有効性および安全性はEV-103試験の用量漸増コホートおよび拡大コホートAの結果でみられたものと一致していました1

 コホートKには、正式な群間比較を目的として設定されたものではありませんが、エンホルツマブ ベドチン単剤療法群(n=73)も組み込まれています。BICRによるRECIST 1.1に基づくORRは45.2%(95% CI: 33.5 – 57.3)で、完全奏効は4.1%、部分奏効は41.1%の被験者で認められました。BICRによるRECIST 1.1に基づくDORの中央値は13.2カ月(95% CI: 6.14 – 15.97)でした。全てのグレードで特に注目すべきTRAEは、末梢性ニューロパチー(54.8%)、皮膚反応(45.2%)、眼障害(ドライアイ、霧視、角膜障害)(28.8%)、高血糖(11.0%)および注入に伴う反応(5.5%)でした。

 EV-103試験コホートKにおける副次的評価項目は、無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)が含まれます。エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブによる併用療法群では、PFSの中央値には到達せず(95% CI: 8.31カ月, 未到達)、OSの中央値は22.3カ月(95% CI: 19.09, 未到達)でした。エンホルツマブ ベドチン単剤療法群では、PFSの中央値は8.0カ月(95% CI: 6.05 – 10.35)、OSの中央値は21.7カ月(95% CI: 15.21, 未到達)でした。

 エンホルツマブ ベドチン単剤療法またはペムブロリズマブ併用療法を受けた被験者の5%以上で発現したグレード3以上のTRAEは斑状丘疹状皮疹、疲労、下痢でした。

 切除不能な局所進行性または転移性尿路上皮がんで、シスプラチン不適応の患者における一次治療としてのエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法については、第Ib/II相EV-103/KEYNOTE-869試験(NCT03288545)の用量漸増コホートおよび拡大コホートAの結果に基づき、2020年2月に、米国食品医薬品局(FDA)からブレークスルーセラピー指定(Breakthrough Therapy Designation)を取得しています。

 アステラス製薬、Seagen社およびMerck社は、大規模な共同開発の一環としてエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法に関する試験を進めています。共同開発には、本試験結果の検証を目的とする局所進行性または転移性尿路上皮がんを対象とするEV-302/KEYNOTE-A39試験(NCT04223856)、筋層浸潤性膀胱がんを対象とするEV-304/KEYNOTE-B15試験(NCT04700124)およびEV-303/KEYNOTE-905試験(NCT03924895)の3つの第III相試験が含まれます。

 アステラス製薬は、患者さんに新たな治療選択肢を提供することで、アンメットメディカルニーズの高い局所進行性または転移性尿路上皮がんの治療に一層の貢献をしていきます。

 本件は、欧州において現地時間9月12日に対外発表しています。

 * Keytruda®はMerck社の製品です。

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