アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、「ダフクリア®錠」(一般名:フィダキソマイシン、以下「ダフクリア®」)について、感染性腸炎(偽膜性大腸炎*1を含む)(適応菌種:本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル(以下、「CD」)*2)の効能・効果で、本日、日本において発売しましたので、お知らせします。
ダフクリア®は、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD。以下、「Merck社」)から導入した新規の作用機序と選択的な抗菌スペクトルを有する経口の大環状抗菌剤*3です。日本では、Merck社との独占的開発・販売契約に基づきアステラス製薬が開発を進めてきました。また、当社の子会社であるAstellas Pharma Europe Ltd.が欧州、中東、アフリカ、独立国家共同体(CIS)*4地域における独占的販売権を取得しています。欧州ではCD感染症治療剤として既に販売しています。
CDは、大腸内部に感染し毒素を産生する細菌で、院内感染や抗菌薬関連腸炎の起因菌として世界的に問題となっています。感染・増殖により大腸炎や重篤な下痢を発症し、最悪の場合は死に至ります。国内で既に承認されている治療法では効果が不十分な例が報告されていることから、新たな治療選択肢が求められています。ダフクリア®は、CDに対して強い抗菌活性を持つほか、狭域抗菌スペクトラムのため、他の腸内細菌のバランスを攪乱する作用が弱く、芽胞形成*5を阻害するなどの作用を持ちます。
アステラス製薬は、ダフクリア®の発売により、日本においてCDによる感染性腸炎の新たな治療選択肢を提供することで、同疾患に苦しむ患者さんに一層貢献していきます。
なお、本件による業績への影響は、当期(2019年3月期)連結業績予想に織り込み済みです。
以上