アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)が1日1回経口投与による成人の再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia: AML)治療薬として開発しているFLT3(FMS-like tyrosine kinase 3)阻害剤gilteritinib(一般名、製品名: XOSPATA®、以下「ギルテリチニブ」)について、欧州医薬品審査庁(European Medicines Agency: EMA)において医薬品の科学的評価を担当する欧州医薬品委員会(The Committee for Medicinal Products for Human Use: CHMP)が販売承認勧告を採択しました*1

 ギルテリチニブは、最も一般的な遺伝子変異(FLT3 ITDおよびFLT3 TKD*2)を伴うAML患者さんの転帰を改善する可能性を有しており、承認を取得した場合、過去40年間にわたる欧州のAML治療において数少ない新規治療薬の1つとなります*3, 4。なお、ギルテリチニブはEMAから迅速審査の指定を受けており、承認までの審査期間が短縮されました*5。CHMPの勧告を受け、今後、欧州委員会(EC)において承認可否の判断が行われます*6

 このたびのCHMPの販売承認勧告の採択は、再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者を対象にギルテリチニブと救援化学療法を比較した第III相ADMIRAL試験の結果に基づいています*7。本試験における全生存期間(中央値)は、救援化学療法群の 5.6 カ月に対し、ギルテリチニブ投与群は 9.3 カ月と有意な延長が認められました(ハザード比=0.64(95%信頼区間 0.49, 0.83), P=0.0004)*7, 8。1年生存率は、救援化学療法群の17%に対し、ギルテリチニブ投与群は37%でした*7

 ギルテリチニブについては、2018年に成人の再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AMLの治療薬として日本および米国で承認を取得し、日本では「ゾスパタ®錠40mg」、米国では「XOSPATA®」の製品名で販売しています*9, 10

 本件については、欧州および米国において現地時間9月20日に対外発表しています。

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