アステラス製薬株式会社(社長:野木森雅郁、以下「アステラス製薬」)は、このたび、5月30日から6月4日まで米国・シカゴにて開催されている米国消化器病学会(American Gastroenterology Association:AGA)にて、低用量アスピリン起因性消化管障害の予防にH2受容体拮抗剤「ガスター®」(一般名:ファモチジン)が有効であるという試験「FAMOUS」の結果が発表されましたので、お知らせします。

 血小板凝集能抑制効果を持つ低用量アスピリンは、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈疾患や脳血管障害に対し有効性が確認されており、幅広く処方されている薬剤ですが、一方で消化管障害を高頻度で発症することが知られています。消化管障害を発症した患者に対しては、低用量アスピリンの中止が望ましいものの、中止により原疾患の再発の危険性が高まるため、いかに消化管障害の発症を予防するかが課題となっています。

 FAMOUS試験では、低用量アスピリンにガスターを併用することで、抗血小板療法をより有効かつ安全に継続できることが示されました。このことは、本邦においても増え続けている多くの低用量アスピリン服用患者さんにとっても福音となると考えています。

 

■FAMOUS試験
 FAMOUS(Famotidine for the Prevention of Peptic Ulcers in Users of Low-Dose Aspirin)試験は、英国・スコットランドで実施された、低用量アスピリン(75~325mg)服用中の患者404名を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験です。試験3ヶ月の内視鏡検査にて確認された食道及び胃・十二指腸病変は、ガスター40mg/日群で5.9%、placebo群で33.0%と、ガスター群で有意に抑制されていました(p<0.0001)。加えて、本試験ではクロピドグレルなど、最新の抗血栓療法において低用量アスピリン併用されることのある薬剤も使用されており、臨床実態下におけるプロトコールであった点も特徴です。また、低用量アスピリン起因性消化管障害の予防に対する効果を立証できた試験は、国内承認薬剤ではガスターが初めてです。

■ガスターについて
 ガスターは、本邦において胃・十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期等の適応症を有します。1985年7月に、国産初のH2受容体拮抗剤として発売され、現在、1日約120万人の患者さんに服用されております。


 当社は、今後もガスターを中心に、日本人の消化器疾患治療に貢献してまいります。

以 上

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