アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:野木森 雅郁、以下「アステラス製薬」)は、米国テラバンス社(本社:カリフォルニア州サウス・サンフランシスコ、CEO:Mr. Rick E Winningham)より導入し、欧州医薬品審査庁(EMEA)に承認申請していた抗生物質「テラバンシン(一般名)」について、申請を取下げましたのでお知らせします。

テラバンシンについては、当社の欧州子会社であるアステラス ファーマ ヨーロッパ B.V.が「複雑性皮膚・軟部組織感染症」を目標適応症として2007年4月27日(現地時間)にEMEAへ承認申請しました。その後の審査過程において、提出したデータでは申請適応症に対するテラバンシンの有効性と安全性のバランスについて肯定的な結論を出すことはできないとのEMEAの医薬品委員会(CHMP)の見解を受け、このたび当該申請を取下げました。現時点では、当社は今後の対応として、院内肺炎を目標適応症とする第3相試験のデータなど、当初の申請時点では得られていなかった追加データをもとに、改めて申請に向けて準備を進める考えでいます。

テラバンシンは、脂質化グリコペプチド系抗生物質です。同剤は、細菌の細胞壁合成を阻害するとともに細胞膜透過性の増大作用をあわせ持っており、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を含むグラム陽性菌による感染症治療における新しい選択肢として期待されています。アステラス製薬は同剤について、テラバンス社と全世界で独占的に開発・製造および販売するライセンス契約を締結しています。米国においては、「グラム陽性菌に起因する複雑性皮膚・軟部組織感染症」を目標適応症として米国食品医薬品局(FDA)に承認申請中であり、2008年11月19日(現地時間)に開催されるFDAの諮問委員会(The Anti-infective Drugs Advisory Committee)において審議される予定です。

 

以 上

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