アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、米国の医薬品会社バイカル社(英名:Vical Incorporated、本社:カリフォルニア州サンディエゴ、President & CEO:Vijay B. Samant、以下「バイカル社」)と共同で開発を進めているサイトメガロウイルスワクチン(開発コード:ASP0113)について、本日、約500例を対象とするASP0113の造血細胞移植後のサイトメガロウイルス感染抑制における国際共同第III相試験を開始したことを、お知らせします。

 バイカル社とアステラス製薬は2011年に、移植後のサイトメガロウイルス感染抑制を目的としてデザインされたバイカル社のワクチンASP0113の全世界における開発・商業化に関する独占的ライセンス契約を締結しました。アステラス製薬は臨床試験を実施し、バイカル社は開発、薬事および製造に関わる支援を行います。

 第III相試験のプロトコールは、ASP0113による造血細胞移植後のサイトメガロウイルス感染抑制における承認取得を目的にデザインされ、1:1無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、サイトメガロウイルス抗体陽性の造血細胞移植患者を対象とします。無作為化は、造血細胞提供者と患者の主要組織適合性抗原の適合度、および造血細胞提供者のサイトメガロウイルス抗体の有無によって層別に行われます。臨床試験は、2つのパートからなり、第1パートでは患者約100例を登録し、主要評価項目を移植1年後の「生存率」とし、第2パートでは患者約400例を登録し、主要評価項目を第1パートの統計解析結果に基づいて、「生存率」または「生存率に加えその他の項目も含む複合評価項目」とします。患者登録は両パートを通じ中断なく継続され、第2パートの評価項目は患者登録が完了する前に決定されます。各患者の治療およびフォローアップは、移植後1年間継続されます。また、試験デザインについては、米国、欧州および日本の規制当局との相談を実施しています。

 なお、バイカル社とアステラス製薬は、今年後半にASP0113の臓器移植時のサイトメガロウイルス感染抑制における第II相試験を開始する予定です。

 アステラス製薬は、ASP0113を通じて、当社の移植フランチャイズの更なる強化を図るとともに、本薬剤を早期に患者さんのもとへ届けることで、世界の人々の健康に一層貢献したいと考えています。

 本件については、米国において、現地時間6月25日に対外発表しています。

 

以 上

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