アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、最先端のマラリア治療薬の研究開発を行う製品開発パートナーシップであるMedicines for Malaria Venture(以下「MMV」)と、新規マラリア治療薬の探索に関する共同研究契約を締結しましたのでお知らせします。今回開始する研究プログラムは、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金*1(以下、「GHIT Fund」)およびMMVから資金提供を受けて実施します。

本契約に基づき、アステラス製薬は独自に保有する数万に及ぶ化合物ライブラリーをMMVに提供し、MMVは、オーストラリア ブリスベンのGriffiths UniversityのVicky Avery教授と協働で新規のマラリア治療薬の研究・開発候補化合物の創製に向けた化合物のスクリーニングを行います。

マラリアは、マラリア原虫によって引き起こされる疾患で、マラリア原虫を保有した雌のハマダラカに刺されることで人に感染します。2015年には全世界で2億人以上がマラリアに罹患し、42万人以上の命が失われました。2016年には、マラリア患者と、感染による死亡者の90%以上がアフリカ諸国をはじめとした91の国と地域で発生し*2、さらにマラリア治療に最も使用されているアーテミシニンに対する耐性がメコン地域では問題となっており、画期的な新薬が望まれています。

本研究プログラムに資金提供をするGHIT Fundは、HIV/AIDS、結核、マラリア、顧みられない熱帯病等、特に開発途上国の人々を苦しめる感染症の制圧を目指し、日本の技術、知見、イノベーションを用いた治療薬、ワクチン、診断薬の開発を目的として設立された国際的な非営利団体です。アステラス製薬は、GHIT Fundの発足以来5年間にわたり資金拠出を行ってきましたが、その活動の第二期となる2018年度から2022年度までの5年間においても、さらにGHIT Fundに資金拠出することを決定しています。

アステラス製薬は、本共同研究への取り組みおよびGHIT Fundへの継続的な参画を通じて保健医療へのアクセス(Access to Health)課題の解決に取り組んでいきます。

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