アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、開発中のASP1128に関し、冠動脈バイパスおよび/または冠動脈弁の手術後の中等度から重度の急性腎障害(Acute Kidney Injury:AKI)を発症するリスクが高い患者に対する開発について、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を受けました。FDAによるファストトラック指定制度は、アンメットメディカルニーズの高い重篤または生命を脅かす恐れのある疾患に対する治療薬の開発および審査の迅速化を目的としています。

 ASP1128は、強力で選択性の高いPPARδ調節薬です。ASP1128は、腎細胞におけるミトコンドリアでの脂肪酸の酸化を促進することにより、冠動脈バイパスおよび/または冠動脈弁の手術後にストレスを受けた腎臓細胞の保護作用を有すると考えられています。さらにASP1128は、全身性および局所性の炎症反応や酸化ストレスを軽減させる可能性があります。ASP1128は現在、ヒトでの有効性を検証する第II相試験(proof of concept)の段階にあります。

 Astellas Pharma Global Development, Inc.のSenior Vice President 兼 Therapeutic Area Head , Medical SpecialtiesであるSalim Mujais, M.D.は「2018年のMitobridge, Inc.の買収により、アステラス製薬はミトコンドリア関連疾患治療薬の開発で最前線にいます。今回の発表は、アンメットメディカルニーズの高いAKI患者さんの治療に対し、全く新しいアプローチが期待できる一歩です。患者さんにとってAKIは大きな負担となっています。FDAにもこの疾患のアンメットメディカルニーズを認識され、ASP1128がファストトラックに指定されたことを、私たちは嬉しく思います」と述べています。

 MitobridgeのPresidentである Mike Patane, Ph.D.は、「ミトコンドリアの機能不全は、アンメットメディカルニーズの高い様々な疾患において、今や重要な発症原因として認識されています。過去6年間、我々のチームは、当初はアステラス製薬との提携により、そして現在ではアステラス製薬の一員として、この研究に専念してきました。アステラス製薬では、ミトコンドリアバイオロジーを研究開発戦略上のPrimary Focusの一つに位置づけ、このバイオロジープラットフォームがもたらす新たな生物学的コンセプトを、臨床試験で迅速に実証することを目指しています。AKIにおけるASP1128の臨床試験はこの最初の試みであり、私たちはこの分野で強固なパイプラインを構築していきます」と述べています。

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