アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、FLT3(FMS-like tyrosine kinase 3)阻害剤XOSPATA®(一般名:gilteritinib)について、本日、成人の再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia: AML)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得しましたので、お知らせします。XOSPATA®は、米国FDAが成人の再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AMLを適応症として承認した初めての経口FLT3阻害剤です。

 米国がん協会によれば、2018年に米国において約19,000人が新たにAMLと診断されることが見込まれています*1。AMLはさまざまな遺伝子変異と関連性があるといわれています。XOSPATA®は、FLT3の活性化変異(遺伝子内縦列重複変異(Internal Tandem Duplication: ITD)とチロシンキナーゼドメイン変異(Tyrosine Kinase Domain: TKD))を共に阻害します。AML患者の約30%で認められるFLT3-ITD遺伝子変異*2は、患者の予後と関連しています*3,4。FLT3-TKD遺伝子変異は、AML患者の約7%で認められ*5、既存の化学療法に対する抵抗性と関連しています*6

 Pennsylvania大学Abramson Cancer CenterのAlexander Perl, M.D.は、「このたびのXOSPATA®の承認取得は、FLT3遺伝子変異陽性AMLの患者さんに対して、遺伝子変異に応じて最適な治療薬を選択するプレシジョンメディシン(精密医療)を提供していく上で、重要なステップです。特に、再発または難治性の患者さんには、より選択性の高い治療薬が今すぐにでも必要です」と述べています。

 このたびの承認は、現在継続中の第III相試験(ADMIRAL試験)における中間解析結果に基づいています。本試験における完全寛解(CR)と部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CRh)の割合(CR/CRh率)は21%、CR/CRhの持続期間の中央値は4.6ヵ月、輸血依存の患者がベースライン後の56日間において輸血非依存となった割合は31.1%でした。また、初回CRもしくはCRhに達するまでに要した期間の中央値は3.6ヵ月(0.9~9.6ヵ月)、FLT3-ITD変異もしくはFLT3-ITD/TKD変異を有する126例のCR/CRh率は29%、FLT3-TKD変異のみを有する12例のCR/CRh率は0%でした。これらADMIRAL試験の結果については、今後、学会等で発表予定です。

 XOSPATA®の安全性評価は、ギルテリチニブ120 mg/日を投与した再発または難治性AML患者292例の結果に基づいています。XOSPATA®への曝露期間の中央値は3ヵ月(0.1~42.8ヵ月)でした。非血液毒性の重篤な副作用(5%以上)のうち発現頻度が最も高かったのは、肺炎(19%)、敗血症(13%)、発熱(13%)、呼吸困難(7%)および腎機能障害(5%)でした。292例中22例(8%)が副作用によりXOSPATA®の投与を中止しました。XOSPATA®の中止に至った主な副作用(1%以上)は、肺炎(2%)、敗血症(2%)、呼吸困難(1%)でした。最も多く見られた副作用(20%以上)は、筋肉痛/関節痛(42%)、トランスアミナーゼ上昇(41%)、疲労/倦怠感(40%)、発熱(35%)、非感染性下痢(34%)、呼吸困難(34%)、浮腫(34%)、発疹(30%)、肺炎(30%)、悪心(27%)、口内炎(26%)、咳(25%)、頭痛(21%)、低血圧(21%)、めまい(20%)、嘔吐(20%)でした。

 XOSPATA®は、米国FDAからファストトラック指定を、また、米国FDAおよび欧州委員会からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けています。日本では、厚生労働省から希少疾病用医薬品の指定に加え、先駆け審査指定制度の対象品目の指定を受け、2018年9月に「再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果として製造販売承認を取得しています。

 アステラス製薬はXOSPATA®の承認取得により、新たな治療選択肢を提供することで、AML患者さんとその治療に携わる医療関係者に一層の貢献をしていきます。

 なお、本件による業績への影響は、2019年3月期連結業績予想に織り込み済みです。

以上