一般財団法人化学及血清療法研究所(本所:熊本県、理事長:船津昭信、以下「化血研」)とアステラス製薬株式会社(本社:東京都、社長:野木森 雅郁、以下「アステラス製薬」)は、化血研が製造する日本脳炎予防を目的とした乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン(販売名:「エンセバック®皮下注用」、以下「本剤」)の販売・販促体制に関する契約(以下、本契約)を2011年1月27日付で締結しましたので、お知らせします。

   本契約にもとづき、現在化血研が製造し、アステラス製薬が販売しているその他の「ワクチン」、「血漿分画製剤」と同様に、アステラス製薬は全国で本剤の販売・販促活動を行い、九州エリアについては、両社で共同販促活動を行うことになります。
   なお、本剤は早期発売に向けて現在準備中であり、発売時期が決定次第、改めてご案内する予定です。

   化血研ならびにアステラス製薬は、今後ともワクチン等の製品価値最大化を図るとともに、感染症の予防ならびに公衆衛生の普及向上に一層の貢献をしていきたいと考えています。

【参考】
■「エンセバック®皮下注用」について

本剤は、日本脳炎ウイルス(北京株)をVero細胞(アフリカミドリザル腎細胞由来の株化細胞)で増殖させ、得られたウイルスをホルマリンで不活化後、しょ糖密度勾配遠心及びクロマトグラフィーで精製し、安定剤を加え充填した後、凍結乾燥したものである。

販売名 エンセバック®皮下注用(ENCEVAC)
一般名 生物学的製剤基準 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン
成分・含量 本剤1バイアルを添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解したとき、0.5mLあたりに有効成分である不活化日本脳炎ウイルス(北京株)をたん白質含量として4μg、力価として参照品と同等以上含有する。
効能・効果 本剤は、日本脳炎の予防に使用する。
用法・用量 本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解する。
◎初回免疫:通常、0.5mLずつを2回、1~4週間の間隔で皮下に注射する。ただし、3歳未満の者には、0.25mLずつを同様の用法で注射する。
◎追加免疫:通常、初回免疫後おおむね1年を経過した時期に、0.5mLを1回皮下に注射する。ただし、3歳未満の者には、0.25mLを同様の用法で注射する。
 
貯法 遮光して、10℃以下に保存
有効期間 製造日から2年
規制区分 生物由来製品、劇薬、処方せん医薬品
製造販売元 一般財団法人 化学及血清療法研究所
販売 アステラス製薬株式会社
承認日
 
2011年1月17日

 

■「日本脳炎」について
蚊(コガタアカイエカ)が媒介する日本脳炎ウイルスの感染によっておこる中枢神経系(脳や脊髄等)の症状が現れる疾患で、日本を含め東南アジア・南アジアにかけて広く分布する感染症。ウイルスに感染した100~1000人中に1人の割合(世界で年間3~4万人)で発症するといわれており、いったん脳炎症状を起こすと致死率が約20~40%と非常に高く、回復しても多くの方に後遺症が残る。特に小児や高齢者で死亡リスクが高いとされている。

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