アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、タクロリムス徐放性製剤について、米国子会社アステラス ファーマUS, Inc.が、成人腎臓移植患者および成人男性肝臓移植患者における拒絶反応の抑制の効能・効果で、米国食品医薬品局(FDA)に販売許可申請を提出しましたので、お知らせします。

  タクロリムス徐放性製剤は、アステラス製薬が創製した免疫抑制剤「プログラフ®」の有効成分であるタクロリムスを含有する1日1回投与の徐放性カプセル製剤です。カルシニューリンを阻害することにより、免疫を抑制します。

  米国においてタクロリムス徐放性製剤は、2005年12月に腎臓、肝臓、心臓移植患者における拒絶反応の抑制の効能・効果で、FDAに一度申請しました。その後、2009年1月に、承認取得のためFDAから求められた要望を満たす追加試験は実施不可能と考え、申請を取り下げていました。

今回の申請は、2,842名の腎臓移植患者(本剤の投与:1,689名)と689名の肝臓移植患者(本剤の投与:393名)を対象に、米国、カナダ、欧州、オーストラリア、ブラジル、ニュージーランド等で実施した6つの無作為割付比較試験の結果に基づいています。また、臨床試験終了後5年以上経過観察した患者のデータも含まれています。

  アステラス製薬は、タクロリムス徐放性製剤につき、2007年に欧州で(製品名:アドバグラフ®)、2008年に日本で(製品名:グラセプター®)、承認を取得しています。タクロリムス徐放性製剤は69カ国で承認され、14万人・年以上の患者に処方されてきました。

  アステラス製薬は、今回の申請が、免疫疾患(移植を含む)および感染症領域において、グローバル・カテゴリー・リーダーとしてのポジションを強化する大きな一歩であると考えており、臓器移植における拒絶反応の抑制に新たな選択肢を提供できることを期待しています。

  本件については、米国において、現地時間9月24日に対外発表しています。

 

以 上

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