アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)とユーシービージャパン株式会社 (本社:東京都新宿区、社長:ジョエル・ピーターソン、以下「ユーシービージャパン」)が開発を進める、PEG化した*1抗TNF-α抗体「セルトリズマブ ペゴル」(一般名、欧米での製品名Cimzia®)の関節リウマチを対象として日本国内で実施した臨床試験のデータを、長期臨床効果の予測可能性の観点から再解析した結果を2012年の米国リウマチ学会議(ACR)にて発表しましたのでお知らせいたします。 
*1: 抗体をポリエチレングリコール(PEG)で修飾すること

    この解析は日本人関節リウマチ患者において、セルトリズマブ ぺゴル(CZP)に対する治療開始12週目の反応により、治療開始1年後の寛解達成及び骨破壊進展抑制効果の予測可能性について検討したものです。CZPはメトトレキサート(MTX)を含む疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)との併用でも、単剤での使用においても、12週時点で多くの患者で効果が認められていました。治療開始12週時点での患者の疾患活動性(DAS28)の変化の程度により、治療開始1年後に寛解となっている確率、及び骨破壊の進行の程度を予測することができました。

   セルトリズマブ ペゴルは、世界初のPEG化抗TNF-α(腫瘍壊死因子α)抗体医薬品です。本剤は、関節リウマチなどの炎症性疾患の発症や悪化に関与するTNF-αに強い親和性を示し、TNF-αの作用を選択的に阻害します。本剤は、ヒト化抗体のFc部分を除いたFab部分*2にPEGを結合させることで血中半減期が延長されるため、関節リウマチ治療において2週に1回あるいは月1回の皮下投与で効果を示します。本剤は、既に海外臨床試験においてMTXに併用することで導入治療及びその後の維持治療において速やかに症状および徴候が改善し、その後も効果が維持されることが確認されています。また、関節の骨破壊の進行を抑制することも明らかにされています。
*2: 抗体はY字に似た構造を持ち、抗原認識部位である上部のFabと補体が結合する部分である下部のFcに分かれている。

   アステラス製薬とユーシービーグループは、2012年1月に抗TNF-α抗体セルトリズマブ ペゴルの共同開発・商業化契約を締結しています。セルトリズマブ ペゴルは、米国、欧州やその他の地域において、クローン病や関節リウマチの治療薬として、「Cimzia®」の製品名でユーシービーグループが販売しています。

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