アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、米国メディベーション社と共同で開発を進めている経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害剤MDV3100(開発コード)に関し、化学療法施行後の進行性前立腺がん患者に対する第III相AFFIRM試験について、独立データモニタリング委員会が、計画していた中間解析を実施し、良好な結果を報告しましたので、お知らせします。MDV3100は、臨床上意義がありかつプラセボ群と比較して統計学的に有意な(p<0.0001)全生存率の改善を示し、中間解析における有効性に関する早期終了の条件を達成しました。独立データモニタリング委員会は、試験を早期終了し、プラセボ群の被験者にMDV3100による治療を提案するように勧告しました。

  独立データモニタリング委員会の報告によると、MDV3100は、プラセボ群と比較して、全生存期間の中央値を4.8か月延長(MDV3100:18.4か月に対してプラセボ:13.6か月)させ、死亡のリスクを37%低下(ハザード比=0.631)させました。独立データモニタリング委員会は、安全性プロフィールも検討し、MDV3100は試験を早期終了させるのに十分なリスク-ベネフィット比を示したと判断しました。安全性データを含む最終的なAFFIRM試験結果は、今後、学会にて発表する予定です。

  MDV3100は、前立腺がんの成長に重要なアンドロゲン受容体シグナル伝達を3つの作用点で阻害する新規作用機序を有します。

  第III相AFFIRM試験は、ドセタキセルによる化学療法歴のある進行性去勢抵抗性前立腺がん患者1,199名を対象に実施したプラセボ対照二重盲検比較試験(MDV3100用量:160mg/日)です。患者組み入れは2010年11月に完了し、既定していた520例のイベント発現後に、中間解析を実施しました。

  アステラス製薬とメディベーション社は、2012年初頭に米国食品医薬品局(FDA)と申請前協議を行う予定です。その後、申請タイムラインに関する最新情報をお知らせします。

  アステラス製薬は、今回の試験結果が、がん領域でグローバル・カテゴリー・リーダーを目指す戦略を実現する大きな一歩であると考えており、今後、他の適応症も含めてMDV3100の開発を進めることにより、前立腺がん治療に新たな選択肢を提供できることを期待しています。

  本件については、欧米において、現地時間11月3日に対外発表しています。

 

以 上

メディアからのお問い合わせ
広報
TEL: 03-3244-3201 
受付時間:月曜~木曜日 8:45~17:45、金曜日 8:45~16:00(土日・祝日・会社休日を除く)