アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、米国メディベーション社と共同で開発を進めているMDV3100(開発コード、一般名*:enzalutamide)について、化学療法施行歴のない進行性前立腺がん患者1,680名を対象としたグローバル第III相PREVAIL試験において、患者組み入れを完了しましたので、お知らせします。なお、特定のアジア諸国における組み入れは継続しています。

  米国、カナダ、欧州、オーストラリア、日本も含むアジア諸国、およびイスラエルの施設において、アンドロゲン除去療法が無効の転移性前立腺がん患者1,680名を、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験である第III相PREVAIL試験へ組み入れました。試験の主要評価項目は、全生存期間と無増悪生存期間です。また、副次評価項目には、最初の骨関連事象発現までの期間および細胞障害性化学療法開始までの期間が含まれています。MDV3100(160mg を1日1回経口投与)を標準治療に追加した群と、プラセボを標準治療に追加した群の2群で比較します。

  MDV3100は、1日1回経口投与のアンドロゲン受容体シグナル伝達阻害剤です。前立腺がんの成長に重要なアンドロゲン受容体シグナル伝達を、①テストステロンのアンドロゲン受容体への結合、②アンドロゲン受容体の核転移、③アンドロゲン受容体によるDNA結合と活性化、という特徴的な3つの作用で阻害します。

  アステラス製薬は、今後もMDV3100の開発を進めることにより、前立腺がん治療に新たな選択肢を提供できることを期待しています。

  本件については、米国において、現地時間6月6日に対外発表しています。

*「enzalutamide」はUSAN(United States Adopted Names)による一般名であり、現時点で国際一般名は未登録。

 

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