アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、Pfizer Inc.(本社:ニューヨーク州)と共同で開発・商業化を進めている経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害剤であるエンザルタミド(一般名、製品名:XTANDI®*1)について、転移性ホルモン感受性前立腺がん(metastatic Hormone-Sensitive Prostate Cancer: mHSPC)*2患者を対象とした第III相ARCHES試験の結果を、サンフランシスコで開催される2019年米国臨床腫瘍学会 泌尿生殖器がんシンポジウム(ASCO GU 2019: 2019 Genitourinary Cancers Symposium of the American Society of Clinical Oncology)で口頭発表します(抄録番号687、発表時間2月14日午後1:55現地時間)。

 ARCHES試験結果の概要は以下の通りです。

主要評価項目:画像診断による無増悪生存期間(radiographic Progression-Free Survival: rPFS)

  • アンドロゲン除去療法(Androgen Deprivation Therapy: ADT)とエンザルタミドを投与した群ではADT単独治療群と比較して、主要評価項目である画像診断上の病態進行または死亡のリスクが61%低下し有意差が認められました(1,150例; ハザード比0.39 [95%信頼区間: 0.30-0.50]; P<0.0001)。
  • rPFSは、ADTとエンザルタミドを投与した群では中央値に到達しませんでしたが、ADT単独治療群では19.4カ月でした。
  • また、腫瘍体積、ベースライン時点の遠隔転移の有無、試験実施地域、ドセタキセル使用歴等、あらかじめ設定した全てのサブグループにおいても、rPFSの有意な改善が認められました(ハザード比0.24‐0.53)。

副次評価項目

  • ADTとエンザルタミドを投与した群では、ADT単独治療群と比較して、前立腺特異抗原(prostate-specific antigen: PSA)の増悪リスクが低下し(ハザード比=0.19 [95%信頼区間:0.13-0.26]; P<0.0001)、新たな抗がん剤治療を開始するリスクが低下しました(ハザード比=0.28 [95%信頼区間:0.20-0.40]; P<0.0001)。
  • PSA が検出されなかった患者の割合は、ADTとエンザルタミドを投与した群で68.1%、ADT単独治療群では17.6%でした(P<0.0001)。また、客観的奏効率は、ADTとエンザルタミドを投与した群で83.1%、ADT単独治療群では63.7%でした(P<0.0001)。
  • ADTとエンザルタミドを投与した群ではADT単独治療群と比較して、尿路症状を悪化させるリスクの有意な低下は認められませんでした。解析時点では、全生存期間に関するデータは解析に必要なイベント数に達していませんでした。

安全性

  • ARCHES試験で報告された有害事象は、去勢抵抗性前立腺がん患者を対象としてこれまで実施したエンザルタミドの臨床試験で報告された有害事象とおおむね一致していました。
  • グレード3または4の有害事象の発現率は、ADTとエンザルタミドを投与した群の23.6%に対し、ADT単独治療群は24.7%でした。
  • 患者の5%以上に発現した頻度の高い有害事象のうち、ADTとエンザルタミドを投与した群でADT単独治療群と比較して多く報告されたものは、顔面紅潮、疲労、関節痛、高血圧、悪心、筋骨格系疼痛、下痢、無力症、めまいでした。

 上記の口頭発表の他、エンザルタミドに関する7つの演題を発表予定です。

 アステラス製薬はARCHES試験の結果を受けて、今後各国の規制当局と適応拡大に向けて協議を行う予定です。

 エンザルタミドは現在、去勢抵抗性前立腺がんの治療薬として日本、米国および欧州などで販売されています。

 なお本件については、米国において、現地時間2月11日に対外発表しています。

以上