アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、Immunomic Therapeutics, Inc. (本社:米国メリーランド州、Founder & CEO: William Hearl, Ph.D.、以下「Immunomic Therapeutics社」)から導入し、重篤なピーナッツアレルギー反応の緩和を目的として開発中のDNAワクチン(開発コード:ASP0892)が、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を取得しましたのでお知らせします。ASP0892は、LAMP-Vax技術を利用したDNAワクチンで、ピーナツアレルギー患者を対象とした安全性、忍容性及び免疫応答を確認する第I相試験を実施中です。

 アステラスの開発機能長であるBernhardt Zeiher, M.D.は、次のように述べています。「ASP0892について、FDAよりファストトラック指定を取得できたことを大変嬉しく思います。本指定は、生命を脅かす可能性がある重篤なアレルギーに対する新しい治療法の開発を促進します。今回の指定を取得したことにも表れていますように、私たちは引き続き、アンメットメディカルニーズに応えていきます。」

 「米国では、三百万人以上の人がピーナッツアレルギーによる影響を受けていると言われています。FDAがピーナッツアレルギーの治療に適用できるLAMP-Vax研究に対してこのような判断を下したことを嬉しく思います。引き続き、この重要なプロジェクトにおいてアステラスと協働できることを楽しみにしています。」と、Immunomic Therapeutics社のFounder兼CEOであるWilliam Hearl, Ph.D.は述べています。

 ピーナッツアレルギーは、微量の摂取でも生命を脅かすアナフィラキシーを引き起こす可能性がある食物アレルギーの一つです。米国においては、全体では人口の約1.3%、小児では1.4%、大人でも0.6%の人がピーナッツアレルギーに罹患していると言われています[1]。偶発的な摂取による重篤なアレルギー反応に対して、現在承認されている治療法や予防方法はなく、アンメットメディカルニーズの高い疾患です。ピーナッツアレルギー患者はアレルゲンであるピーナッツを厳格に避け、偶発的に摂取した場合に備えエピネフリンの自己注射を携帯するなどの対処を行っています。小児の場合は、両親や学校、周囲の管理者の配慮と監視が必要となっています。

 アステラス製薬は、2015年1月にImmunomic Therapeutics社と、同社が創製し、スギ花粉症を対象疾患として開発していた治療ワクチンASP4070について、日本における独占的な開発及び商業化のライセンス契約を締結しました。更に、同年10月に、幅広いアレルギー疾患を対象としたLAMP-Vax製品について、全世界における独占的なライセンス契約を締結しました。LAMP-Vax技術は、DNAワクチンの治療効果を高めるように設計されています。また、身体が本来持つ生化学反応をより完全な免疫応答に誘導し、アンメットメディカルニーズの高い幅広いアレルギー疾患に対応できる創薬プラットフォームとして期待されています。なお、ASP4070については、日本における第I相試験が完了した段階です。

 FDAのファストトラック指定制度は、重篤な疾患やアンメットメディカルニーズの高い疾患に対し、治療や予防効果が期待される新薬やワクチンを優先的に審査する制度です。

以上


[1] Sicherer, 2011 

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