-併用療法を一次治療として評価-

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、シアトルジェネティクス社と共同で開発を進めている enfortumab vedotin について、局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象とした、免疫チェックポイント阻害剤(CPI)のペムブロリズマブまたはアテゾリズマブと併用した際の安全性と忍容性を評価する後期第 I 相試験(EV-103)において、最初の患者への投与を開始したことをお知らせします。enfortumab vedotin は、尿路上皮がん全般に高発現するタンパク質であるネクチン-4 を標的として、細胞殺傷物質であるモノメチルアウリスタチン E(MMAE)を届けるようデザインされた抗体-薬物複合体(ADC)です。

 シアトルジェネティクス社の Chief Medical Officer 兼 Executive Vice President,Research and Development である Jonathan Drachman, M.D.は以下のように述べています。「EV-103 試験の開始は、現在、シスプラチンをベースとした化学療法以外に治療選択肢が限られている局所進行性または転移性尿路上皮がんに苦しむ患者さんに対して、一次治療を含む初期治療における enfortumab vedotin を評価する重要なステップです。当社にとって enfortumab vedotin は CPI との併用で臨床試験を実施している 3 番目のADC であり、ADC を固形がんおよび血液がんの腫瘍免疫療法の併用薬として確立したいという当社のビジョンを具現化しています。」

 EV-103 試験は単群非盲検試験で、最大 85 名の患者を組入れます。enfortumabvedotin は 3 週ごとに 2 回投与し、ペムブロリズマブまたはアテゾリズマブは 3 週ごとに 1回投与します。本試験の主要な目的は、enfortumab vedotin と CPI を併用した際の本剤の安全性および忍容性を評価することです。副次評価項目には、CPI 併用時の本剤の推奨用量、全奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)などが含まれます。

 アステラス製薬の senior vice president 兼 global therapeutic area head, oncologydevelopment である Steven Benner M.D.は以下のように述べています。「私たちは治療が特に難しいがんにおける enfortumab vedotin の可能性をさらに追求したいと考えており、CPI と enfortumab vedotin の併用試験の進展を嬉しく思っています。局所進行性および転移性尿路上皮がん患者さんの多くは CPI 治療が奏効しないか、奏効しても治療後に再発しています。私たちはこのアンメットニーズに対応することができる新たな治療法の開発に尽力しています。」

 enfortumab vedotin については、米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認制度に基づく申請を目指したピボタル試験(EV-201)も進行中で、CPI による治療歴のある進行性尿路上皮がん患者を対象に単剤療法を評価しています。

 なお、本件については、米国において、現地時間 11 月 8 日に対外発表しています。

以上

尿路上皮がんについて
尿路上皮がんは膀胱で発生するがんで最も多い(90%)がんです。米国癌協会によれば、米国では 2017 年に約 79,000 人が膀胱がんと診断され、膀胱がんによる死亡者数は 17,000 人近くにのぼると推定されています。転移と診断された場合の予後は不良で、5 年生存率は 5%です。

enfortumab vedotin について
enfortumab vedotin は、シアトルジェネティクス社独自の最先端のリンカーテクノロジーを用いて、抗ネクチン-4モノクローナル抗体に微小管阻害作用を持つ MMAE を結合させた抗体‐薬物複合体(ADC)です。enfortumabvedotin は、細胞接着分子であるネクチン-4 を標的とします、ネクチン-4 はさまざまな固形がんに発現しており、これをアステラス製薬が ADC の標的として同定しました。

アステラス製薬について
アステラス製薬株式会社(https://www.astellas.com/jp)は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の 人々の健康に貢献する」ことを経営理念に掲げる製薬企業です。既存の重点疾患領域である泌尿器、がん、免 疫科学、腎疾患、神経科学に加えて、新たな疾患領域への参入や新技術・新治療手段を活用した創薬研究に も取り組んでいます。さらには各種医療・ヘルスケア事業との融合による新たな価値創出にも挑戦しています。 アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。

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