- 急性骨髄性白血病治療を目的として開発中 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、FLT3/AXL 阻害剤であるギルテリチニブ(一般名、開発コード:ASP2215)が、急性骨髄性白血病(AML)の治療薬として、欧州委員会(EC: European Commission)よりオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けましたのでお知らせします。今回の決定は、欧州医薬品審査庁(EMA: European Medicines Agency)において希少疾病医薬品の科学的評価を担当する Committee for Orphan Medicinal Products(COMP)によるオーファンドラッグ指定への推奨勧告に基づくものです。欧州におけるオーファンドラッグ指定は、患者数が人口の 0.05%以下となる希少疾患に対して高い治療効果が見込まれる薬剤が対象になります*1

 ギルテリチニブは、2017 年 7 月 13 日に米国食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration)よりオーファンドラッグの指定を受けています。

 Astellas Pharma Global Development,Inc の senior vice president 兼 therapeutic area head, oncology development である Steven Benner M.D.は、今回の指定について次のように述べています。「人口全体から考えると患者数は多くありませんが、西ヨーロッパでは毎年約 13,000 人が AML と診断され*2、これらの患者さんは生命を脅かされる状態におかれています。私たちは、EMA が AML に苦しむ患者さんのニーズを認め、その患者さんのためにギルテリチニブを提供する道筋をもたらしてくれたことに感謝しています。」

 AML は血液と骨髄に影響を及ぼし、高齢者が多く罹患するがんであり、加齢とともに患 者数が増加します*3。西ヨーロッパでは毎年約 13,000 人*2、日本では約 4,500 人*4が新た に AML と診断されます。米国がん協会によれば、2017 年米国において約 21,000 人が新 たに AML と診断され、約 10,000 人が死亡に至ると推定されています*5

ギルテリチニブについて
 ギルテリチニブは治験中の化合物で、がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼである FLT3 および AXL を阻害します。AML 患者の約 1/3 で認められる FLT3 の 2つの遺伝子変異である遺伝子内縦列重複変異(ITD: Internal Tandem Duplication)とチロシンキナーゼドメイン変異(TKD: Tyrosine Kinase Domain)の両方を阻害します。さらに、ギルテリチニブは AML 細胞株の AXL 受容体に対する阻害効果も示します。現在、アステラス製薬は、日本を含むグローバルですでに開始されている複数の第 III 試験により、各種AML 患者集団においてギルテリチニブの有効性および安全性を検証しています。ギルテリチニブの臨床試験の詳細については http://www.clinicaltrials.gov をご覧ください。
 ギルテリチニブは、寿製薬株式会社との共同研究により見出されました。アステラス製薬はギルテリチニブについて、全世界での開発、製造、ならびに将来的な商業化に関する独占的な権利を有します。ギルテリチニブは、米国 FDA よりオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)およびファストトラックの指定を受けています。また、厚生労働省より「初回再発または治療抵抗性の FLT3 遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病」を予定される効能または効果として「先駆け審査指定制度」の対象品目として指定を受けています。

以上

*1: EMA. Orphan designation. Available at: http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/regulation/general/general_content_000029.jsp Last accessed December 2017.
*2: Kashyap A. Decision Resources Group. Landscape and Forecast: Acute Myeloid Leukemia. October 2017.
*3: Cancer Research UK. About Acute Myeloid Leukemia. Available at: http://www.cancerresearchuk.org/about-cancer/acute-myeloid-leukaemia-aml/about-acute-myeloidleukaemia Last accessed December 2017.
*4: Niino M. and Matsuda T. Type distribution of myeloid leukemia from Cancer Incidence in Five Continents Vol. X. Japanese Journal of Clinical Oncology. 2016; vol. 46, no. 4, p394. Cancer Information Service, National Cancer Center, Japan. Cancer Statistics in Japan - Incidence (National estimates). Available at: http://ganjoho.jp/data/en/professional/statistics/files/cancer_incidence(1975-2013)E.xls Last accessed December 2017.
*5: American Cancer Society. Cancer Facts and Figures 2017. Available at: https://www.cancer.org/content/dam/cancer-org/research/cancer-facts-and-statistics/annual-cancerfacts-and-figures/2017/cancer-facts-and-figures-2017.pdf Last accessed December 2017. 

アステラス製薬について
アステラス製薬株式会社(https://www.astellas.com/ja)は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを経営理念に掲げる製薬企業です。既存の重点疾患領域である泌尿器、がん、免疫科学、腎疾患、神経科学に加えて、新たな疾患領域への参入や新技術・新治療手段を活用した創薬研究にも取り組んでいます。さらには各種医療・ヘルスケア事業との融合による新たな価値創出にも挑戦しています。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。

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