アステラスの企業行動憲章には、「企業活動と地球環境の調和は経営の必須条件であることを強く認識し、地球環境の改善のために主体的に行動する」とあります。アステラスが持続的に成長し続けるためには、地域の環境に影響を及ぼす課題を意識し、エネルギー効率、気候変動、環境汚染、廃棄物処理などの要素を企業活動の中心とする必要があります。事業環境や社会環境の変化を敏感に捉えながら、改善を継続し、持続可能な社会の構築に貢献していきます。
アステラスは、環境関連要因に対する当社の対応について、情報の透明性を追求しています。エネルギー使用量の状況や気候変動対策、資源の有効活用、環境汚染の防止など、積極的に情報開示を行っています。また、アステラスは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同し、提言に基づく情報開示を行っています。
第三者による独立保証の対象についてはESGデータページの中で☑および☑で表示しています 。
表示桁数未満を四捨五入して表示しているため、表記数値での合計や比率の計算結果と合わない場合があります。
私たちは、生命と自然の輝きに彩られた地球を守ります。アステラスは、企業価値の持続的向上を使命とし、企業価値向上のため、患者さん、株主、社員、環境・社会など、すべてのステークホルダーから選ばれ、信頼されることを目指しています。企業行動憲章の一部にはEHS (Environment, Health & Safety) に関する項目「社員の人権・人格・個性を尊重するとともに、安全で働きがいのある職場環境を確保する」「企業活動と地球環境の調和は経営の必須条件であることを強く認識し、地球環境の改善のために主体的に行動する」が掲げられており、EHSに関しても高い倫理観に基づいた行動が求められています。環境ページおよび社員のページ(安全衛生)では、EHSを通した企業価値の持続的向上のための取り組みについて情報開示を行います。
アステラスは事業活動を通じて社会のサステナビリティに貢献しています。経営計画2021(CSP2021)の戦略目標の一つに「サステナビリティ向上の取り組みを強化」を掲げ、その課題の一つとして気候変動を含む環境への取り組みを強化しています。
気候変動への取組みとしては、パリ協定の1.5℃目標に照らし、2030年までに温室効果ガススコープ1+2排出量(自社操業に伴う直接排出および間接排出)を削減する目標を2023年に策定し、2050年までにネットゼロを目指す方針をアナウンスしました。2024年度には、ケリー工場と瀋陽工場に太陽光発電設備を導入したほか、焼津技術センターでオフサイト太陽光発電の活用を開始しました。当社はScience Based Targets initiative (SBTi)から承認された2030年目標に沿って、毎年温室効果ガス排出量の目標を設定しており、2024年度のスコープ1+2排出量削減は目標達成に向けて順調に進捗しています。個々の取り組みは社外からも高く評価されており、2024年には、アイルランドのケリー工場がアイルランド気候変動リーダーシップ賞において「サステナビリティ・チーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、数々の賞を受賞しました。
一方、アステラスにとって最大の温室効果ガス排出源であるスコープ3については、課題を認識しています。2024年度には、ビジネスパートナーサミットを開催し、パートナーの皆様に環境負荷の透明性向上に向けた協力を呼びかけました。その結果、サミットに参加したほとんどの企業からアステラスの環境取り組みへの認知をいただいたことが確認できました。今後は、一次データの取得に向けた取り組みを推進していきます。
環境パフォーマンスデータを含むサステナビリティ情報開示は、自主開示から法定開示への移行期にあります。アステラスは、引き続き高いレベルの透明性の確保に努めてまいります。
アステラスでは研究・生産・営業・流通全般を通して、下記のように環境とかかわっています。
INPUT | OUTPUT | ||
---|---|---|---|
エネルギー *1 | GHG排出 *1*4 | ||
購入電力量 |
205,273 MWh うち再エネ由来分 77,628 MWh |
スコープ1 | 52,212 t-CO2 |
スコープ2 | 55,621 t-CO2 | ||
大気汚染物質 *5 | |||
気体燃料 |
210,279 MWh |
NOx排出量 | 16 トン |
VOC排出量 | 22 トン | ||
液体燃料 | 55,942 MWh | 排水量、水質汚濁物質 | |
購入熱 | 7,790 MWh | 排水量*2 | 6,690 千m3 |
自然エネルギー | 15,455 MWh |
BOD負荷量*5 |
8 トン |
資源 | COD負荷量*5 | 20 トン | |
水使用量*2 | 6,883 千m3 | 廃棄物 | |
原材料および消耗品*3 |
4,457 トン |
発生量*6 | 11,447 トン |
最終処分量*5 | 81 トン |
*1 アステラスの全事業拠点
*2 グローバルの生産拠点、研究拠点。(なお、海外事業所の排水量は、取水量と同値としています。)
*3 日本の商用生産拠点で使用されていて重量あるいは体積ベースで把握可能なもの。消耗品は、商用生産プロセスで使用されるものを対象としています。
*4 エネルギー起源CO2以外の温室効果ガス排出量は含まれていません。生産拠点(グローバル)および研究拠点(日本)から排出されたフロン類のCO2換算量は1,724 t-CO2eでした。
*5 日本の生産拠点、研究拠点。
*6 日本の全事業拠点および海外の生産拠点、研究拠点。
(単位:t-CO2e)
上流のスコープ3排出量 | 下流のスコープ3排出量 | ||
---|---|---|---|
1. 購入した製品・サービス | 1,082,536 | 9. 輸送、配送(上流) | 15,048 |
2. 資本財 | 90,582 | 10. 販売した製品の加工 | 算定対象外 |
3. スコープ1、2に含まれない燃料 及びエネルギー関連活動 | 27,410 | 11. 販売した製品の使用 | 該当なし |
4. 輸送、配送(上流) | 19,987 | 12. 販売した製品の廃棄 | 246 |
5. 事業から出る廃棄物 | 1,151 | 13. リース資産(下流) | 3,301 |
6. 出張(飛行機利用分 | 34,056 | 14. フランチャイズ | 算定対象外 |
7. 雇用者の通勤 | 2,004 | 15. 投資 | 算定対象外 |
8. リース資産(上流) | 算定対象外 |
アステラスの活動に伴うGHG排出は、グローバルで1,384千トンとなりました。
最新のEHS報告書は以下からご覧いただけます。
2023年度以前の環境・安全衛生情報は、以下のEHS報告書からご覧いただけます。
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環境報告書アーカイブ
CSR 報告書アーカイブ