
がん領域の未来は、優れた研究者とその研究チームの努力によって支えられています。革新的な前臨床および臨床研究プロジェクトにより、がん領域に関する知見は継続的に向上し、新たな課題に対応していきます。
研究活動は、継続的な専門的かつ個人的な取り組みです。そのため、Swiss Cancer Instituteとアステラスは、この重要な道のりを歩む若手研究者たちを激励し、称えることを目指しています。
スイスにおける前臨床および臨床がん研究をさらに促進するため、Swiss Cancer Instituteとアステラスは共同で「スイス泌尿生殖器(GU)がんアワード」を最も優れた研究者に授与します。本アワードは、研究グループまたはプロジェクトを代表する研究者に対して、科学的な論文(査読付き学術誌に掲載された論文または受理された原稿)によって証明された卓越した科学的および/または臨床的な成果に対して、授与されます。
Swiss Cancer Institute / アステラス泌尿生殖器(GU)がんアワードは、泌尿生殖器がん治療における患者管理と転帰に対して、いかに具体的な改善の可能性を秘めているかに重点を置いています。
本アワードの受賞者には30,000スイスフランが授与され、研究活動の継続を後押しすることを目的としています。よって、授与された賞金は、それぞれの研究グループやプロジェクト内で継続中の研究資金として使用していただくことになります。
2026年Swiss Cancer Institute/アステラス泌尿生殖器(GU)がんアワードの受賞者として、ジュネーブ大学 腫瘍免疫学教授 Prof. Dr. Camilla Jandusが選出されたことをお知らせします。
Prof. Jandusは、がん免疫学分野における先駆的な研究で国際的に高く評価されており、特に、腫瘍微小環境の形成に重要な役割を果たす免疫細胞群である自然リンパ球(Innate Lymphoid Cells: ILCs)に関する研究で知られています。革新的なトランスレーショナル研究を通じて、Prof. Jandus率いる研究チームは、免疫細胞が腫瘍とどのように相互に作用し、疾患進行に影響を及ぼすかについて新たなメカニズムを明らかにしてきました。
今回の受賞は、膀胱がんにおける新たな研究領域である神経免疫相互作用(Neuro-Immune Interactions)に関する研究を支援するものです。近年の画期的な発見を基盤として、Prof. Jandusとその研究チームは、神経成長因子(NGF)-TrkAシグナル伝達経路が、2型自然リンパ球(ILC2)の腫瘍促進機能を駆動する重要なメカニズムであることを明らかにしました。
この研究成果は2026年に、Nature Communications誌に掲載され、神経シグナルが膀胱腫瘍の免疫環境を形成し、免疫抑制や腫瘍増殖に寄与する仕組みを示しました。さらに、NGF-TrkA経路を阻害することで、前臨床モデルにおいて抗腫瘍免疫が増強され、免疫チェックポイント阻害療法への反応性が改善されることが確認され、膀胱がんに対する有望な新規治療戦略として注目されています。
Swiss Cancer Institute/アステラス泌尿生殖器(GU)がんアワードの支援のもと、Prof. Jandusの研究チームは、最先端の空間トランスクリプトミクスおよびプロテオミクス技術を活用し、膀胱腫瘍微小環境における神経経路と免疫経路の相互作用についてさらなる解析を進めます。本プロジェクトでは、新たな治療標的の特定と革新的ながん免疫療法の開発促進を目指すとともに、すでに臨床使用が承認されているTrkA阻害薬を膀胱がん患者へ応用する可能性についても検討します。
基礎免疫学とトランスレーショナルがん研究を結びつけることで、Prof. Jandusと研究チームは、腫瘍免疫に関する理解をさらに深め、次世代のがん治療開発に貢献しています。
左写真:
Prof. Dr. med. Camilla Jandus
(2026年 Swiss Cancer Institute / アステラス泌尿生殖器(GU)がんアワード 受賞者)
右写真(左から右へ):
Swiss Cancer Instituteは、スイス国内で独立した多施設共同がん研究に取り組む中核的な研究機関です。学術腫瘍学分野を牽引する組織として、さまざまながん種や研究領域にわたり、幅広い研究活動を展開しています。
MAT-CH-NON-2026-00134 | Date of prepration: August 2026
これより先は、アステラス製薬のウェブサイトではなく、外部サイトになります。アステラスは外部サイトのコンテンツやサービスについて一切責任を負いません。
外部サイトへ移動しますか?