低中所得国の非感染性疾患患者さんのために
主な目標
保健システムの強化/健康に対する知識・理解の向上
非感染性疾患とは、感染性病原体を介して人から人へ伝染しない疾患であり、代表的なものにがん、心臓血管病、慢性呼吸器疾患、糖尿病などがあります。多くは、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒などが原因とされており、生活習慣の改善により予防が可能です。非感染性疾患の患者数の増加は先進国に限ったことではなく、途上国でも増加しています。非感染性疾患の罹患率の増加は、途上国の医療財政を圧迫するだけでなく、病気で働けなくなる人が増加し、経済的な損失にもつながります。
アステラスは、外部パートナーとの連携を通じて低中所得国における非感染性疾患の予防・診断・治療へのアクセス向上に取り組んでいます。
2017年の発足時から参画
Access Accelerated*1は、低中所得国における非感染性疾患の予防・診断・治療へのアクセス向上を目的としたグローバルなイニシアティブです。世界で20社以上の製薬企業が、世界銀行、City Cancer Challenge Foundation、PATH、NCD Alliance、世界心臓連合などのパートナーと連携し、このプログラムに参画しています。アステラスは、Access Acceleratedにその発足時である2017年1月から参画しています。
*1 Access Acceleratedに関する詳細については下記ウェブサイトをご覧ください:
コミットメント
※本動画は、2017年1月18日のAccess Acceleratedへの参画当時のものです。
Access Acceleratedの主な取り組み
アステラスは、Access Acceleratedのもと、ACTION ON FISTULA™*2を支援しました。このプログラムが始まった2014年以降、産科フィスチュラの手術ができる医師11名を育成するとともに、フィスチュラ治療ネットワークを確立し、連携する複数の病院で日常的に手術を提供できる体制を整備しました。その結果、このプログラムにより合計6,200人以上*3の産科フィスチュラの患者さんが手術を受け、生活の改善につながっています。また、治療を受けた患者さんが社会復帰できるよう、心のケアや経済支援、就労支援を行う22のサポートグループを設立しました。
また、がん領域においても、2017年から抗がん剤へのアクセスの向上を目指して、インドで患者さんの所得水準に応じた新たな取り組みを開始しています。さらにコロンビア・カリ市においてCity Cancer Challengeイニシアティブを支援しました。アステラスは引き続き、低中所得国における非感染性疾患患者の予防・診断・治療へのアクセス向上に関する活動を推進していきます。
*2 ACTION ON FISTULA™:フィスチュラ基金が立ち上げたプログラム。2020年までに合計で4,500人以上の患者さんを治療することを目標にし、アステラスの欧州子会社であるアステラスファーマヨーロッパLtd.がフィスチュラ基金に資金を提供
*3 プログラム終了時点で6,223人の患者さんに治療を提供
Access Acceleratedの成果
Access Acceleratedの年次レポートには、これまでのAccess Acceleratedによる成果が紹介されています。2017年1月18日のAccess Accelerated発足以降、参画企業によって合計100以上のプログラムが新規にあるいは継続して実施されています。ケニアにおける産科フィスチュラ患者さんの生活改善を目的としたプログラムであるACTION ON FISTULA™も本レポートに取り上げられています。
Access Acceleratedへの参画を通じて、アステラスは、2030年までに非感染性疾患による早期死亡件数を3分の1減少させるという国連の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の達成に、多様なパートナーとともに取り組んでいきます。
- Access Accelerated Year One Report(英語)
- Access Accelerated Year Two Report(英語)
- Access Accelerated Year 3 Report(英語)
- Access Accelerated Year 4 report (英語)