アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中好彦、以下「アステラス製薬」)は、現在開発を行っている上皮成長因子受容体(EGFR)変異選択的チロシンキナーゼ阻害剤ナコチニブ(開発コード:ASP8273)の第Ⅲ相試験(SOLAR試験)におけるナコチニブの投与の中止を決定しました。本試験はEGFR変異を有する転移性/進行性切除不能非小細胞肺がん患者の一次治療において、ナコチニブ群の有効性・安全性をエルロチニブ/ゲフィチニブ群と比較検討したものです。
本試験の独立データモニタリング委員会からの勧告を受けて、試験への患者組み入れを自主的に中止し、ナコチニブの投与を中止するように治験責任医師に案内しています。なお、アステラス製薬は、社内承認プロセスを経た後、ナコチニブの非小細胞肺がんを対象とした開発を中止する予定です。
アステラス製薬のGlobal therapeutic area head, oncology developmentであるSteven Benner, M.D.は、今回の結果について以下のように述べています。「今回のナコチニブの非小細胞肺がんでの開発の中止については大変残念に思います。非小細胞肺がん患者の方に新たな治療選択肢を提供するため、SOLAR試験をはじめ、ナコチニブの試験にご尽力頂いた患者さんと医師の皆様には改めて感謝申し上げます。」
現在、ナコチニブの臨床試験において、新規での患者組み入れは行われていません。ナコチニブを投与中のすべての被験者は、担当医師と相談の上で、今後の治療方針が決定されることになります。