アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、Chromocell Corporation(本社:米国ニュージャージー州、以下「Chromocell社」)と共同で開発しているCC8464/ASP1807(開発コード)が、特発性小径線維ニューロパチーに伴う神経障害性疼痛を対象として米国食品医薬品局(FDA)のファストトラック指定を受けましたのでお知らせします。CC8464/ASP1807は、新規NaV1.7遮断薬で、神経障害性疼痛を対象として開発を進めています。

   FDAのファストトラック指定制度は、重篤又は生命を脅かす恐れのある疾患やアンメットメディカルニーズの高い疾患に対し、治療効果が期待される新薬をFDAが優先的に審査する制度です。この指定を受けることで、FDAと協議する機会をより多く与えられ、新薬の開発並びに審査を促進できる可能性があります。

   アステラス製薬は2015年に、Chromocell社と神経障害性疼痛及びその他の疼痛の新しい治療薬開発、商業化のライセンス及び提携に関する契約を締結しました。Chromocell社は CC8464/ASP1807のIND(新薬の臨床試験開始届 Investigational New Drug)を2016年7月にFDAへ申請し、この度、米国においてCC8464/ASP1807を経口投与した際の安全性、忍容性及び薬物動態を評価する第I相臨床試験の患者組み入れを開始しました。

   Chromocell社のChief Executive OfficerであるChristian Kopfli氏は次のように述べています。「今回のファストトラック指定は、CC8464/ASP1807の開発計画において、新薬の臨床試験開始届がFDAから受理されたことに続く重要なマイルストンです。ファストトラックのような制度を通じて規制当局との関係を築けたことは、当社のリード化合物を臨床試験段階に移行する上で大きな推進力となります。また、アステラス製薬との緊密な提携関係の証でもあります。特発性小径線維ニューロパチーに伴う神経障害性疼痛に苦しむ患者さんに、オピオイドに変わる治療手段を可能な限り早く届けることを期待しています。」

   また、アステラスの開発機能長であるBernhardt G Zeiher, M.D.は、ファストトラック指定を取得したことについて以下のように述べています。「この度、神経科学領域を対象として開発を行っている化合物でFDAよりファストトラック指定を取得できたことを大変嬉しく思います。また、このことは、アンメットメディカルニーズに対処するために、私たちがChromocell社と緊密に連携している証でもあります。」

CC8464ASP1807について

   CC8464(アステラス製薬の開発コード:ASP1807)は、Chromocell社のリード化合物であり、アステラス製薬と共同で開発している末梢に作用する経口NaV1.7遮断薬です。NaV1.7は痛みの伝達に関与するイオンチャネル*であり、CC8464/ASP1807はNaV1.7を強力かつ選択的に阻害します。CC8464/ASP1807は、Chromocell社独自の創薬技術であるChromovert® を用いて開発されました。

 *イオンチャネル:生物の生体膜に存在し、イオンを透過させる役割を持つ膜タンパク質。神経回路の活動、筋収縮、感覚など、イオンが関わるあらゆる生理機能に深く関与している。

Chromocell社について

   Chromocell社は、革新的な科学技術を通じて消費者向けの製品及び患者さんの生活の質を改善することを経営理念に掲げるライフサイエンス企業です。主要事業はChromovert®技術を使った治療薬と香料の開発です。Chromovert技術により、ハイスループットスクリーニングに適した希少な細胞の同定が可能です。現在、当社の医療関連事業は、新薬候補を早期に同定するためにChromovert技術が効果的だと確認されている鎮痛剤と希少疾患を中心として展開しています。また、新規の香料成分及び天然風味の向上成分の発見・開発にも取り組んでいます。

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