アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:岡村 直樹、以下「アステラス製薬」)は、株式会社安川電機(本社:福岡県、以下「安川電機」)と、製薬技術とロボティクス技術の融合による革新的な細胞医療エコシステムの構築に向けた検討を開始する覚書を締結しました。本覚書は両社間の提携に関する法的拘束力のない覚書であり、今後、両社の間で具体的な検討を進めていくこととなります。
細胞医療の事業化は、製品製造の難しさが大きな障壁となっています。そのため、複雑な製造プロセスの構築、製造者間の技術移転、商業化に向けた大規模製造設備の設置など、大きな投資が必要です。その結果、スタートアップやアカデミア単独で細胞医療を事業化することは容易でありません。
アステラス製薬は2017年末に、安川電機の子会社であるロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社が開発したヒト型汎用ロボットMaholo(まほろ)を導入し、細胞医療の創薬研究、および製造技術研究を進めてきました。
本覚書に基づき両社は、最新型Maholoを活用し、細胞医療の研究初期から製品化に至るまでをシームレスにつなぐことで、高品質の細胞医療製品の製造、および細胞医療の研究開発期間の短縮を目指したプラットフォームの開発に向けた検討を開始します。
さらに、両社は本プラットフォームを使ったサービスをスタートアップやアカデミアに提供する可能性も検討し、それにより、薬機法*1に基づく治験薬製造への投資を軽減するとともに、イノベーションの発掘、育成に寄与できる優位性のある細胞医療エコシステムの構築を目指した検討を行います。
アステラス製薬は、細胞医療における細胞製造技術、臨床開発および細胞医療に関連する当局の規制に関する知見を提供します。安川電機は、最新のロボティクス技術とFA (Factory Automation)技術の提供や開発を行います。
アステラス製薬は、VISION「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの『価値』に変える」の実現に向けて取り組んでいます。細胞医療の研究開発に取り組むスタートアップやアカデミアが、画期的な治療となる可能性を秘めた最先端の細胞医療製品を一日も早く患者さんに届けられるよう、アステラス製薬は両社間のパートナーシップの可能性を探索していきます。
本件によるアステラス製薬の通期(2025年3月期)連結業績への影響は軽微です。
同日、安川電機は、「安川電機のロボット技術とアステラス製薬の製薬技術を融合した細胞医療プラットフォームの構築について」を発表しています。
以上
*1 薬機法:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、世界70カ国以上で事業活動を展開している製薬企業です。最先端のバイオロジーやモダリティ/テクノロジーの組み合わせを駆使し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品の創出に取り組んでいます(Focus Areaアプローチ)。さらに、医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベースに、最先端の医療技術と異分野のパートナーの技術を融合した製品やサービス(Rx+®)の創出にも挑戦しています。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えていきます。アステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧ください。
注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。