アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、Selecta Biosciences, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州、社長CEO:Carsten Brunn、以下「Selecta社」)と、IdeXork(Xork)の独占的ライセンスおよび開発に関する契約が締結されたことをお知らせします。Xorkは、Selecta社が研究中の次世代免疫グロブリンG(IgG)プロテアーゼで、遅発型ポンペ病の成人患者を対象に開発中のアデノ随伴ウイルス(AAV)遺伝子治療プログラムAT845と併用する候補としてアステラス製薬が開発を進めます。

 Selecta社のCarsten Brunnは、「現在、多くの患者さんがAAV遺伝子治療の臨床試験の適格基準を満たしません。これは、遺伝子治療用AAVカプシドに反応する抗体を自然と獲得してしまっているためです。Xorkは、この獲得済み抗体の問題を解決し、遺伝子治療へのアクセスを拡大する可能性を持っています。現在開発中の他のほとんどのIgGプロテアーゼは一般的なヒト病原体に由来するため、当該プロテアーゼに対する抗体をすでに保有している患者さんが多くいると考えられ、その使用が制限される可能性があります。Xorkは、ヒト血清中の既存抗体に対する交差反応性が低いことで差別化されています。強固な遺伝子治療ポートフォリオの臨床応用を推進するアステラス製薬と提携できることを大変嬉しく思います」と述べています。

 アステラス製薬の代表取締役副社長 経営戦略担当の岡村直樹は、「私たちは、治療の選択肢が限られた病気とともに生きるより多くの患者さんに、新たな治療の選択肢を提供するため、Selecta社と提携できることに期待しています。この提携は、私たちの遺伝子治療プログラムの臨床試験または治療の対象とはならない可能性のある特定層の遅発性ポンぺ病の成人患者さんに対して、革新的な遺伝子治療を提供する機会をもたらす可能性があります」と述べています。

 本契約に基づき、Selecta社は契約一時金として1,000万米ドルを受け取ります。さらに、Selecta社は、開発および商業化のマイルストンに応じて最大3億4,000万米ドルと、XorkをAT845と併用した場合の製品の売上に応じたロイヤリティを受け取る可能性があります。Selecta社はXorkの開発と製造を担当し、ポンペ病以外の追加適応症の開発の権利を維持します。アステラス製薬は、ポンぺ病に関し、AT845など遺伝子治療プログラムの治験薬および製品と併用する用途において、Xorkを商業化する単独かつ独占的な権利を有します。

 本件によるアステラス製薬の通期(2023年3月期)連結業績への影響は軽微です。

 本件は、米国において現地時間1月9日に対外発表しています。

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