- 閉経に伴う血管運動神経症状(VMS)の頻度および重症度を有意に改善 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、米国サンディエゴで5月8日に開催される2022年米国産婦人科学会(American College of Obstetricians and Gynecologists: ACOG)の年次総会において、閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(顔のほてり・のぼせ等(ホットフラッシュ):Vasomotor Symptoms、以下「VMS」)に対する経口の非ホルモン治療薬として開発中のfezolinetantについて、有効性および安全性を評価する第III相ピボタル試験であるSKYLIGHT 1TM試験の12週データを口頭発表します。

 fezolinetantは、非ホルモン性の選択的ニューロキニン3(NK3)受容体拮抗薬であり、脳内視床下部の体温調節中枢にある特定の受容体を遮断し、閉経に伴う中等度から重度のVMSの頻度および重症度の改善が期待されています。1,2,3,4

 SKYLIGHT 1試験では、fezolinetant 30 mgおよび45 mgを1日1回投与したいずれの群においても、4つ全ての主要評価項目を達成し、プラセボ投与群と比較して、投与後4週時および12週時における中等度から重度のVMSの頻度および重症度がベースラインから統計学的に有意な改善を示しました。また、安全性プロファイルは、これまでの臨床試験で報告されたものと一致しています5

 1つ目の主要評価項目である、プラセボ群と比較した中等度から重度のVMSの平均頻度の改善に関して、4週時および12週時における1日当たりの平均変化量はfezolinetant 30 mg投与群ではそれぞれ-1.87(p<0.001)および-2.39(p<0.001)、fezolinetant 45 mg投与群ではそれぞれ-2.07(p<0.001)および-2.55(p<0.001)でした。

 2つ目の主要評価項目である、プラセボ群と比較した中等度から重度のVMSの平均重症度の改善について、4週時および12週時における1日あたりの平均変化量は、fezolinetant 30 mg投与群ではそれぞれ-0.15(p=0.012)および-0.24(p=0.002)、fezolinetant 45 mg投与群ではそれぞれ-0.19(p=0.002)および-0.20(p=0.007)でした。

 SKYLIGHT 1試験では、fezolinetant 30 mg投与群で37.4%、45 mg投与群で43.4%、プラセボ投与群で44.6%の患者において、治験薬投与下の有害事象(Treatment Emergent Adverse Events: TEAE)が報告されました。頭痛はfezolinetant投与群で最も多くみられたTEAEであり、fezolinetant 30 mg投与群で5.2%、45 mg投与群で6.4%、プラセボ投与群で7.4%の患者で報告されました。重篤なTEAEの発現率は、fezolinetant投与群で2%未満でした。 

 fezolinetantは、承認された場合、閉経に伴うVMSの頻度と重症度を軽減する、ファーストインクラスの非ホルモン療法の選択肢となります。

 アステラス製薬は、生活の質(Quality of Life: QOL)に大きな影響を及ぼすVMSを有する患者さんに非ホルモン療法という新たな治療選択肢を提供するため、fezolinetantの開発を進めていきます。

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