アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、HIF-PH阻害薬エベレンゾ®錠20mg、同錠50mg、同錠100mg」(一般名:ロキサデュスタット、以下「エベレンゾ®錠」)について、本日、日本において透析施行中の腎性貧血を効能・効果として発売しました。
エベレンゾ®錠は、低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬であり、赤血球造血刺激因子製剤とは異なる働きで腎性貧血を改善する、ファーストインクラスの経口投与による治療薬です。エベレンゾ®錠は、本来、生体が低酸素状態におかれたときに持つ生理学的反応を誘導します。すなわち、正常酸素状態においても、生体内で複数の経路を調節することで赤血球の生成を活性化し、血液の酸素運搬能力を増強します。
アステラス製薬は、FibroGen, Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ)との間で締結したライセンス契約に基づき、ロキサデュスタットの開発を同社と共同で行っています。日本ではアステラス製薬が臨床開発を進めており、このたび発売した透析施行中の腎性貧血の適応症に加えて、保存期の腎性貧血の開発が第III相試験段階にあります。
腎性貧血は、透析患者において高頻度に見られる合併症で、有病率は90%以上と報告されています*1。また、日本における透析患者数は年々増加しており、2017年で33万人を超えています*2。腎性貧血は、腎不全への病態進行を早めたり*3、心血管系合併症の発症リスクを高める*4など、腎疾患の転帰を著しく悪化させるほか、患者さんのQOL(生活の質)や認知機能の著しい低下を引き起こします*5。
アステラス製薬は、依然としてアンメットメディカルニーズが存在する透析期の腎性貧血に対する新たな治療選択肢としてエベレンゾ®錠を提供することで、日本における腎性貧血患者さんとその治療に携わる医療関係者に一層の貢献をしていきます。
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