アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、現在、アステラス製薬の子会社が韓国、タイ、フィリピン、インドネシア、中国および台湾において販売している5HT3受容体拮抗型制吐剤「ナゼア」、カルシウム拮抗剤「ペルジピン」および持効性カルシウム拮抗剤「オルデカ」の3製品(以下「本譲渡対象製品」)に関し、対象国における製造販売承認、商標、関連契約等を第一三共株式会社(以下「第一三共」)へ譲渡します(以下「本資産譲渡」)。これに伴う同社との資産譲渡契約(以下「本資産譲渡契約」)のクロージングは2019年度第3四半期(2019年10~12月)を予定しています。
アステラス製薬は、引き続き製品を安定的に患者さんにお届けできるよう、本資産譲渡契約のクロージング後、第一三共と協力して対象国における製造販売承認の移管を円滑に行っていきます。
なお、本譲渡対象製品に関する日本国内の製造販売承認および国内外第三者への原薬・バルク供給、およびロイヤリティビジネスについては、2017年に締結したLTLファーマ株式会社との資産譲渡契約に基づき、同社に譲渡しています。
1. 本資産譲渡の概要
- 本資産譲渡の目的
アステラス製薬は、急速に変化する事業環境に対応し持続的な成長を実現するため、オペレーションの質の向上と効率化を図るとともに、最適なコスト構造の構築に継続的に取り組んでいます。本資産譲渡はその一環として行うものであり、経営資源配分の最適化を通じて、アジア地域における事業のさらなる拡大を図ります。
- 本資産譲渡の対価
96億円
- 本資産譲渡スケジュール
2019年7月31日:本資産譲渡契約の締結
2019年度第3四半期:本資産譲渡契約のクロージング(予定)
クロージング後、対象国にて製造販売承認の移管を開始
なお、本資産譲渡契約のクロージングは、関係当局の承認および許可の取得を含む、諸条件を満たすことが条件となります。
- 本譲渡対象製品
製品名(一般名) |
剤形 |
薬効分類 |
対象国 |
---|
ナゼア
(ラモセトロン塩酸塩) |
注射剤
OD錠 |
5HT3受容体拮抗剤(制吐剤) |
韓国、タイ、フィリピン、
インドネシア |
ペルジピン
(ニカルジピン塩酸塩) |
注射剤 |
カルシウム拮抗剤(降圧剤) |
中国、韓国、台湾 |
オルデカ
(バルニジピン塩酸塩) |
カプセル |
持効性カルシウム拮抗剤(降圧剤) |
韓国 |
本譲渡対象製品の売上高合計:約50億円 (2019年3月期)
2. 譲受会社の概要
名称 |
:第一三共株式会社 |
所在地 |
:東京都中央区日本橋本町三丁目5番1号 |
代表者 |
:代表取締役社長兼CEO 眞鍋 淳 |
事業内容 |
:医薬品の研究開発、製造、販売等 |
なお、本資産譲渡に伴う業績への影響は、2019年4月に公表した当期(2020年3月期)連結業績予想に織り込んでいませんが、譲渡対価を当期中に収益認識することから、売上収益および営業利益にプラスの影響を見込んでいます。
以上