アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、FLT3(FMS-like tyrosine kinase 3)阻害剤「ゾスパタ®錠40 mg」(一般名:ギルテリチニブフマル酸塩)について、本日、日本において「再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果として発売しましたので、お知らせします。

 急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia: AML)は血液と骨髄に影響を及ぼすがんであり、加齢とともに患者数が増加します。日本では毎年約5,500人が新たにAMLと診断されています*1。また、AML患者の約30%でがん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼであるFLT3というタンパク質の変異が認められると報告されています。

 ゾスパタ®錠は、FLT3 の活性化変異である、遺伝子内縦列重複変異(Internal Tandem Duplication: ITD)、チロシンキナーゼドメイン変異(Tyrosine Kinase Domain: TKD)のいずれの変異に対しても阻害活性を示すことで、変異を有する腫瘍細胞の増殖を抑制すると考えられています。

 ギルテリチニブフマル酸塩は、2015年10月に日本において「初回再発又は治療抵抗性のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病」で先駆け審査指定制度*2の対象品目として指定を受け、2018年9月に国際共同第III相試験(ADMIRAL試験)の中間解析におけるCR/CRh率*3の結果に基づき,「再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果として承認を取得しました。また、米国においても2018年11月28日(現地時間)に同様の適応症で承認を取得しています。

 ゾスパタ®錠の投与にあたっては、コンパニオン診断薬(Companion Diagnostics: CDx)を用いた検査により患者さんがFLT3遺伝子変異陽性であることを確認します。このアプローチは個々の患者さんに最適な治療薬を提供するプレシジョン・メディシン(精密医療)の推進に繋がるものと考えています。アステラス製薬は、ゾスパタ錠の発売により、AMLの患者さんとその治療に携わる医療関係者に新たな治選択肢を提供することで、AML治療に貢献していきます。

 なお、本件による業績への影響は、2019年3月期連結業績予想に織り込み済みです。

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