- 閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(VMS)の頻度および重症度を改善 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、米国ワシントンD.C.で開催される2021年北米閉経学会(North American Menopause Society: NAMS)の年次総会において、閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(顔のほてり・のぼせ等(ホットフラッシュ):Vasomotor Symptoms、以下「VMS」)を有する患者を対象としたfezolinetantの第III相ピボタル試験であるSKYLIGHT 2™の12週データ(抄録番号:S-13)を、特に注目度の高いTop Scoring Abstract Presentationの発表期間中である現地時間の9月24日に発表する予定です。

 fezolinetantは、非ホルモン性の選択的ニューロキニン3(NK3)受容体拮抗薬であり、脳内視床下部の体温調節中枢にある特定の受容体を遮断し、閉経に伴うVMSの頻度および重症度を改善させます1,2,3,4

 SKYLIGHT 2™試験では、fezolinetant 30 mgおよび45 mgの1日1回投与で、プラセボ投与群と比較し、主要評価項目である投与後4週時および12週時における中等度から重度のVMSの頻度および重症度は、いずれもベースラインから統計学的に有意な改善を示しました。また、いずれの用量でも、投与後1週間という早期に、VMSの頻度および重症度についてプラセボ投与群を上回る改善が認められ、12週間のプラセボ対照期間を通じて臨床効果が維持されました。

 一つ目の主要評価項目である、プラセボと比較した中等度から重度のVMSの平均頻度の改善に関して、4週時および12週時での1日当たりの平均変化量は、fezolinetant 30 mg投与群ではそれぞれプラセボ群と比較して-1.82(p=<0.001)および-1.86(p=<0.001)、fezolinetant 45 mg投与群ではそれぞれプラセボ群と比較して-2.55(p=<0.001)および-2.53(p=<0.001)でした。

 二つ目の主要評価項目である、プラセボと比較した中等度から重度のVMSの平均重症度の改善について、1日当たりの平均変化量は、fezolinetant 30 mg投与群での4週時および12週時でそれぞれプラセボ群と比較して-0.15(p=<0.021)および-0.16(p=0.049)、fezolinetant 45 mg投与群では4週時および12週時いずれもプラセボ群と比較して-0.29(p=<0.001)でした。

 SKYLIGHT 2試験では、 fezolinetant 30 mg投与群、45 mg投与群、プラセボ投与群でそれぞれ40%、36%、32%の患者で治験薬投与下の有害事象(Treatment Emergent Adverse Events:TEAE)が報告されました。頭痛はfezolinetantの投与群において最も多くみられたTEAEであり、30 mg投与群の3%、45 mg投与群の4%、プラセボ投与群の2%の患者で報告されました。fezolinetant投与群における重篤なTEAEの発現率は2%未満でしたが、治験薬と関連のある重篤なTEAEは認められませんでした。安全性に関する詳細な結果は、SKYLIGHT 1™およびSKYLIGHT 4™試験も含めた全てのfezolinetantの第III相試験の完了後にお知らせします。

 アステラス製薬は、生活の質(Quality of Life:QOL)に大きな影響を及ぼすVMSを有する患者さんに非ホルモン療法の新たな治療選択肢を提供するため、fezolinetantの開発を進めていきます。

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