アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、英国子会社のAstellas Pharma Europe Ltd. (以下、「Astellas Europe」)が保有するクロストリジウム・ディフィシル*1(以下、「CD」)感染症治療剤「ディフィクリア錠」(製品名、英名:DIFICLIRTM、一般名:fidaxomicin(フィダキソマイシン、以下「ディフィクリア」)の欧州、中東、アフリカおよび独立国家共同体(CIS)*2の一部地域における製造販売承認をTillotts Pharma AG (以下、「Tillotts Pharma」)へ譲渡すること(以下「本資産譲渡」)を、両社間において合意し、資産譲渡契約(以下、「本資産譲渡契約」)を締結したことをお知らせします。
本資産譲渡契約のクロージング後、対象国・地域においてディフィクリアに関する事業はTillotts Pharmaに承継され、同社が製造販売することになります。アステラス製薬は、引き続き本製品を安定的に患者さんへお届けできるよう、Tillotts Pharmaと協力して迅速に製造販売承認を移管します。
ディフィクリアは、Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)から導入した選択的な抗菌スペクトルを有する経口の大環状抗菌剤*3で、Astellas Europe が2012年から欧州において販売を開始し、その後、中東やアフリカなどへと販売地域を広げていきました。日本では、感染性腸炎(偽膜性大腸炎*4を含む)(適応菌種:本剤に感性のCD)治療薬として「ダフクリア®錠」の製造販売承認を取得しており、引き続きアステラス製薬が販売を継続します。
- 本資産譲渡の目的
アステラス製薬は、急速に変化する事業環境に対応し持続的な成長を実現するため、オペレーションの質の向上と効率化に継続的に取り組んでいます。本資産譲渡はその一環として行うものであり、経営資源配分の最適化を通じて、対象地域における事業基盤を強化していきます。
- 本資産譲渡の対価
1.09億ユーロ
- 本資産譲渡スケジュール
2020年11月24日:本資産譲渡契約の締結
2020年度第3四半期:本資産譲渡契約のクロージング(予定)
クロージング後、対象国にて製造販売承認の移管を開始
- 本譲渡対象製品の対象国・地域での売上
2,800万ユーロ (2020年3月期)
なお、本資産譲渡に伴う業績への影響は、通期(2021年3月期)連結業績予想に織り込んでいません。譲渡対価の一部を当期中に収益認識することから、売上収益および営業利益にプラスの影響を見込んでいます。
以上