アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:野木森 雅郁、以下「アステラス製薬」)は、開発を進めているアミン機能性リン酸結合性ポリマー ビキサロマー(一般名、開発コード:ASP1585)に関し、本日、透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の適応症について厚生労働省に承認申請を行いましたので、お知らせします。

   腎機能が低下した透析患者の多くでは、腎臓からリンが十分に排泄されなくなるため、体内にリンが蓄積して高リン血症を発症します。高リン血症が持続すると、骨が痛んだり骨折しやすいなどの症状を特徴とする腎性骨症や、心血管系組織の石灰化による虚血性心疾患のリスクが高くなることが知られており、透析患者では血清リン濃度を適正値に維持することは極めて重要とされています。
ビキサロマーはアミン機能性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合し体内へのリン酸吸収を阻害することにより、血清リン濃度を低下させることが期待されます。国内で実施した透析中の慢性腎不全患者を対象とした第III相試験において、血清リン濃度の低下作用及び長期投与時における安全性が確認されました。
   アステラス製薬は、2006年4月、米国イリプサ社(現アムジェン子会社)と、同社が創製した高リン血症治療薬 ビキサロマーの日本での独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結し、日本での開発を手掛けてきました。今回の承認申請に伴い、アステラス製薬はマイルストンとして10百万ドルをイリプサ社に支払います。当期(2011年3月期)業績予想に織り込んでいませんが、本支払いによる業績への影響は軽微です。
アステラス製薬は、ビキサロマーの市場投入により、高リン血症治療に新たな選択肢を提供できるものと期待しています。
  なお、発売時期、売上規模等は、わかり次第、お知らせいたします。


以 上

メディアからのお問い合わせ
広報
TEL: 03-3244-3201 
受付時間:月曜~木曜日 8:45~17:45、金曜日 8:45~16:00(土日・祝日・会社休日を除く)