アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:野木森 雅郁、以下「アステラス製薬」)は、開発を進めている経口直接的Factor Xa阻害剤ダレキサバンマレイン酸塩(一般名、開発コード:YM150、以下「ダレキサバン」)に関し、本日、下肢整形外科手術施行患者等における静脈血栓塞栓症(VTE*)予防の適応症について厚生労働省に承認申請を行いましたので、お知らせします。

  ダレキサバンはアステラス製薬によって創製・開発された経口投与のFactor Xa阻害剤です。同剤は、血液凝固カスケード中の活性化血液凝固第X因子を直接的かつ選択的に阻害することにより、トロンビン生成を抑制し、血栓症を予防することが期待されます。国内で実施した膝関節全置換術施行患者、股関節全置換術施行患者を対象とした二つの第II/III相臨床試験で、プラセボ群に対するVTE予防効果及び安全性が確認されました。

  現在、アステラス製薬はダレキサバンを、VTE予防、心房細動患者を対象とした脳梗塞予防及び急性冠症候群患者を対象とした虚血性イベント予防の適応症で、グローバルに開発を進めています。米国で実施した膝関節置換術施行患者を対象としたVTE予防の適応症における第II相臨床試験でも、用量依存的なVTE予防効果が確認されました。また、国際共同試験として日本・アジア等で実施した、心房細動患者を対象とした脳梗塞予防の適応症における前期第II相臨床試験においても、今後の臨床試験に向けた最適な用量範囲が確認されています。

  アステラス製薬は、新規作用機序の経口抗凝固薬であるダレキサバンを市場投入することにより、新たな選択肢を提供することで、VTE予防に一層の貢献ができるものと考えています。
  尚、発売時期、売上規模等は、わかり次第、お知らせいたします。

 

*VTE=Venous Thromboembolismの略。肺血栓塞栓症(Pulmonary Embolism; PE)とその原因となる深部静脈血栓症(Deep Vein Thrombosis; DVT)を合わせてVTEと呼びます。DVTは深部静脈に血栓ができる疾患です。一方、PEは、主に深部静脈で形成された血栓が血流に乗って肺に到達し肺動脈を閉塞させ、急性の呼吸循環障害を引き起こす疾患です。DVTは下肢や腹部等の手術後に多く発生し、PEとなった場合の致死率も高いため、その予防が極めて重要です。

 

以 上
 

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