-第III相ARCHES試験およびENZAMET試験データに基づき転移性ホルモン感受性前立腺がん患者への適応追加を申請 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、Pfizer Inc.(本社:米国ニューヨーク州)と共同で開発・商業化を進めている経口アンドロゲン受容体阻害剤であるエンザルタミド(一般名、製品名:XTANDI®)について、米国食品医薬品局(FDA)から、転移性ホルモン感受性前立腺がんへの適応追加に関する承認申請を受理した旨の通知を受領しました。また、当該申請には、優先審査が適用されました。優先審査は、重篤な疾患に対する薬剤で、既存の治療、診断または予防法と比較して安全性や有効性を顕著に改善する可能性のある場合に適用されます。FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)は2019年第4四半期(10~12月)です。

 このたびの適応追加の承認申請は、転移性ホルモン感受性前立腺がん患者を対象に実施した第III相ARCHES試験および第III相ENZAMET試験の結果に基づいています。

 ARCHES試験では、画像診断上の無増悪生存期間(radiographic Progression-Free Survival: rPFS)を主要評価項目として、アンドロゲン除去療法(Androgen Deprivation Therapy: ADT)とエンザルタミド併用投与群を、ADTとプラセボ併用投与群と比較しました。本試験の結果は、本年2月に開催された2019年米国臨床泌尿器学会 泌尿生殖器がんシンポジウムで発表されたほか、Journal of Clinical Oncologyに掲載されました。

 また、オーストラリアおよびニュージーランド泌尿生殖器・前立腺がん治験グループであるANZUPが主体となって実施したENZAMET試験では、全生存期間(Overall Survival: OS)を主要評価項目として、ADTとエンザルタミド併用投与群を、ADTと従来の非ステロイド性抗アンドロゲン薬併用投与群と比較しました。本試験の結果は、本年6月に開催された2019年米国臨床腫瘍学会年次総会で発表されたほか、New England Journal of Medicineに掲載されました。

 ARCHES試験およびENZAMET試験のいずれにおいても、主要評価項目が達成されました。また、安全性の結果は、これまでに去勢抵抗性前立腺がん患者を対象に実施した試験で得られたエンザルタミドの安全性プロファイルと概ね一致していました。

 エンザルタミドは現在、去勢抵抗性前立腺がんの治療薬として日本、米国および欧州などで販売されています。また、転移性ホルモン感受性前立腺がんの適応追加については、米国のほか、欧州および日本でも承認申請中です。

 なお、本件については、米国において、現地時間8月21日に対外発表しています。

以上

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