アステラス製薬株式会社(本社:東京都、社長:野木森雅郁、以下「アステラス製薬」)は、低用量アスピリン起因性消化管障害の予防にH2受容体拮抗剤「ガスター®」(一般名:ファモチジン)が有効であるという試験「FAMOUS(Famotidine for the Prevention of Peptic Ulcers and Oesophagitis in Users of Low-Dose Aspirin)」の結果が、現地時間7月11日付けの英国医学専門誌「The Lancet」(以下「Lancet誌」)に掲載されましたので、お知らせします。

 試験実施責任医師兼論文の筆頭著者であり、Crosshouse Hospital(英国)のClinical DirectorおよびUniversity of Glasgow(英国)の Consultant and Senior LecturerであるDr Ali S Tahaは、「低用量アスピリンのおかげで、心筋梗塞や脳卒中による死亡率は着実に低下しています。有効な治療をより安全に継続するためには、消化管出血、穿孔のような重篤合併症をいかに抑制するかにかかっています。FAMOUS試験により、ファモチジンは、低用量アスピリンを服用している心血管疾患、脳血管疾患、及び糖尿病のいずれの患者に対しても、消化管障害を抑制し得ることが示されました。さらには、その他の併用薬(特にクロピドグレル)に影響を与えることなく治療を継続できたことは大きな意義があると考えます。FAMOUS試験により、スコットランドのみならず、世界中の患者に新たな治療選択肢を示すことが出来たことを大変嬉しく思います。」と述べています。

 ガスターは1985年7月に、国産初のH2受容体拮抗剤として発売されました。ガスターは現在、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期等の適応症を有し、日本において1日約120万人の患者さんが服用しています。アステラス製薬では、今後も、今回のFAMOUS試験のように質の高いエビデンスを発表していくことで、さらにガスターの製品価値を高め、消化器疾患治療に貢献し続けていきたいと考えています。

■FAMOUS試験の結果概要
試験デザイン:
低用量アスピリン(75~325mg)服用中の患者404名を対象に、ガスター40mg/日群とplacebo群に無作為に割付、3ヶ月後の消化性潰瘍発症率を比較した無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験

結果:
胃潰瘍の発症率はガスター群で3.4%、placebo群で15.0%、十二指腸潰瘍はガスター群0.5%、placebo群で8.5%と、いずれもガスター群で有意に抑制されていた(p=0.00021、0.0045)。さらにガスター群では、消化管出血を0%に抑制していた。

参考資料
●現地時間7月11日付けでLancet誌に掲載される論文のタイトルおよび著者名は以下のとおりです。

Title: Famotidine for the prevention of peptic ulcers and oesophagitis in patients taking low-dose aspirin (FAMOUS):
Page: Lancet 2009; 374: 119-125
Authors: Ali S Taha et al


 

以 上

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