アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)と株式会社UMNファーマ(本社:秋田市、社長:平野 達義、以下「UMNファーマ」)が共同で開発を進めている季節性組換えインフルエンザHAワクチンASP7374(旧開発コード:UMN-0502)の第III相臨床試験のうち、昨年10月に治験薬接種が完了した2試験について、結果サマリーが得られましたのでお知らせします。

 2試験のうち1つの試験は、20歳以上65歳未満の健康成人被験者900名を対象に、ASP7374と国内既承認孵化鶏卵ワクチンの皮下接種での免疫原性及び安全性を比較検討し、既承認ワクチンに対するASP7374の非劣性を確認することを主な目的として実施しました。その結果、ASP7374は、国内既承認孵化鶏卵ワクチンに対し、主要評価項目である免疫原性について非劣性基準を満たすとともに、安全性に大きな問題がないことが確認されました。

 なお、当該試験は、65歳以上高齢被験者1,060例を対象に実施した試験の結果を受けて、接種対象となる年齢層を変えて実施したものです。65歳以上高齢被験者を対象に実施した試験の結果については、2013年3月11日に、「季節性インフルエンザワクチンASP7374の第III相臨床試験における結果サマリーのお知らせ」として公表しています。

 もう1つの試験は、61歳以上の健康成人被験者55名を対象に、ASP7374の筋肉内接種での免疫原性及び安全性を確認することを主な目的として実施しました。その結果、良好な免疫原性が確認されるとともに、安全性に大きな問題がないことが確認されました。

 ASP7374は、3種類の抗原からなる季節性組換えインフルエンザHAワクチンで、バイオ医薬品の次世代製造プラットフォームであるBEVS(Baculovirus Expression Vector System)を用いた細胞培養法で製造されています。米国では、Protein Sciences Corporationが本ワクチンについて、2013年1月にFDA(Food and Drug Administration)から承認を取得しています。

 アステラス製薬とUMNファーマは、今回の試験結果が、BEVSを用いた季節性組換えインフルエンザHAワクチンのポテンシャルを示すものと考えており、ASP7374に関し、現在、承認申請の準備を進めています。

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