アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中好彦、以下「アステラス製薬」)は、スイス バシリア社と共同で開発を進めているアゾール系抗真菌剤イサブコナゾールについて、米国子会社アステラスファーマUS, Inc.が、「侵襲性アスペルギルス症及びムーコル症」の効能・効果で米国食品医薬品局(FDA)に販売許可申請を提出しましたので、お知らせします。

 

 イサブコナゾールは、侵襲性アスペルギルス症及びムーコル症の適応症に関し、FDAからQualified Infectious Disease Product(QIDP)指定を受けています。米国ではQIDP指定により、優先審査と5年間の独占販売期間の延長が認められます。また、両適応症に関し、希少疾病用医薬品としての指定も受けています。

 

 白血病治療のために高用量の化学療法や造血幹細胞移植を受ける患者など免疫不全患者の増加に伴い、重篤な真菌感染症は増加傾向にあります。

 アステラス製薬は、現在米国においてマイカミンなどの抗真菌剤を販売しており、今後、「イサブコナゾール」が加わることで、重篤な真菌感染症の治療における新たな選択肢を提供できることを期待しています。

 

 本件については、米国において、現地時間7月9日に対外発表しています。

 

以 上

 

 

イサブコナゾールについて

 イサブコナゾールは、生命を脅かす重度の侵襲性の真菌感染症に対して広域スペクトラムを持つ抗真菌剤であり、注射剤及び経口剤(1日1回)での開発が進められています。なお、現在進行中の臨床試験に関する情報は、clinicaltrials.govをご覧下さい。

 

 侵襲性アスペルギルス症を対象とした第III相臨床試験では、主要評価項目である投与42日目までの総死亡率において、ボリコナゾールに対するイサブコナゾールの非劣性が確認されました。また、肝胆道系障害、皮膚障害及び眼障害の有害事象の発現率が、イサブコナゾール群ではボリコナゾール群と比較して統計的に有意に低くなりました。両群いずれにおいても、最も多く発現した有害事象は、吐き気、嘔吐、発熱、下痢でした。

 

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