GHG排出削減に向けて、生産部門や研究部門、オフィス部門でさまざまな取り組みを行っています。

GHG排出量を削減するためには、高効率機器の導入や燃料転換などにより大きな効果が期待できます。一方、日々の活動のなかでの工夫や社員全員の参加による省エネルギー活動も大切な取り組みであり、各事業所ではこれらの設備的な施策と省エネルギー活動を両輪とした取り組みを進めています。

燃料転換

ボイラーなどに使用する重油や都市ガス、LPG(液化石油ガス)は、同じ熱量を得るために発生するGHG排出量が異なります。このため、発生するGHGがより少ない燃料に変えることが気候変動対策につながります。

アステラスでは、ボイラーの燃料を重油や灯油から燃焼時に発生するGHGが少ない都市ガスやLPG、LNG(液化天然ガス)へ積極的に転換しており、2011年度までに研究拠点や生産拠点のボイラーの燃料転換を完了しました。GHG排出の削減のほか、大気汚染物質であるSOxの削減にも貢献しています。

ヒートポンプの導入

空気中の熱を利用するヒートポンプは、エネルギー利用を効率化するために有効な技術です。このため、アステラスでは、空調設備の更新や新設のタイミングでヒートポンプ技術を積極的に導入しています。

エネルギー監視システムの導入

エネルギーの使用状況を細かく把握することは、直接的にはエネルギー削減の効果はありませんが、「見える化」することにより無駄を省き、新たな施策立案に役立ちます。

このため、各事業所でエネルギー監視システムの導入を行っています。

再生可能エネルギーの利用

太陽光や風力などの再生可能エネルギーを直接利用することは、気候変動対策の最も有効な方法であり、導入可能な技術を積極的に取り入れていきたいと考えています。

アイルランドのケリー工場では、風力発電施設(最大出力800 kW)と木質バイオマスボイラー(最大出力1.8 MW)が2012年3月から稼働をはじめました。2016年度は、風力発電施設により1,607MWhの発電を行い、全量を事業所で使用しました。また、木質バイオマスボイラーではウッドチップにより34,984GJの熱量を使用しました。これらにより3,093トンのGHG排出量の削減になります。

日本では、つくば研究センターに太陽光発電システムを導入しており、2016年度は合計47MWhの発電を行い、全量を事業所で使用しました。GHG排出量として25トンの削減になります。

海外工場では、風力や水力などの再生可能エネルギーにより発電された電力を指定して購入する取り組みが行われており、2016年度の購入電力のうちノーマン工場では12,237MWh、メッペル工場では12,603MWh、ダブリン工場では6,200MWh、ケリー工場では6,815MWhが再生可能エネルギー由来の電気でした。また、焼津事業所の一部、ノースブルック(アメリカ)、ライデン(オランダ)では地中熱利用が行われています。地中熱エネルギーの定量化が可能なライデンでは1,236GJを利用し、GHG排出量として146トンの削減になりました。